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米政府、次の景気対策はいつ?

選挙の影響を受け、実現は時間との勝負に

  • 安井 明彦

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2008年2月29日(金)

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 米ブッシュ大統領が総額1680億ドル(2年間)の景気対策法案に署名し、同法が成立したのは2月13日。大統領が1月18日に概略を提案してから1カ月弱というスピードだ。2001~03年のブッシュ減税の時は、提案から成立まで約半年かかっており、今回の審議の速さは異例である。

 今年5月には景気対策の主軸である個人への戻し減税が開始される見込み。2月14日の議会公聴会で米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長は、その効果は今年の第3四半期から本格化するだろうと述べている。

 もっとも、政府がいくら急いでも、経済の変化に追いつくのは容易ではない。昨年末に対策の必要性が議論され始めた頃は、これを景気減速の予防策として位置づける論者が少なくなかった。しかし現在では、米国は既に景気後退に入りつつあると見るエコノミストも少なくない。

 サンフランシスコ連銀のイエレン総裁は、「(今回の対策は)まさに必要とされている時期に消費を生み出すかもしれない」と評価する。対策への期待は「景気減速の衝撃緩和」、さらには「長期化防止」に変わりつつある。

戻し減税がどれほど消費に回るかは不透明

 景気対策による個人消費の押し上げ効果は、国民が戻し減税をどの程度消費に回すかに左右される。2001年に行われたブッシュ減税の場合には、戻し減税の配布から2四半期の間に、その3分の2が消費に使われたという試算がある。

 ただし、この時の戻し減税には、翌年以降も減税の継続が約束されているという要素があった。今回のように純粋に一時的な減税の場合、消費者の行動はそれほど大きく変わらない可能性がある。

 実際に、UBS証券などが1000人の消費者を対象に行った調査では、戻し減税を消費に使うという回答は24%であり、43%は債務の返済に充てると回答している。ちなみに、1975年の戻し減税の場合、消費に回されたのは12~24%だったと言われている。

次の景気対策が一筋縄ではいかない理由

 こうした中で米議会では、早くも第2弾の景気対策を模索する動きが本格化している。原動力は、秋の国政選挙への配慮だ。大統領選挙に注目が集まりがちだが、11月の選挙では議会も改選される。今回の景気対策で共和党と民主党が協力できたのは、「景気後退の責めを負いたくない」というお互いの利害が一致したからだ。

 加えて、今回の対策では審議のスピードが重視されて個々の議員が地元や支援団体の意向を潜り込ませる余地が少なかったという事情があり、その反動が出るだろう。実際に、各種の業界・団体は、政府や議会に猛烈なロビイング攻勢をかけている。建設業界は欠損金のキャリーバック制度(欠損金を過去に遡って申告し、税金の還付を受けられる制度)の拡充を推進しているし、金融業界は連邦住宅庁(FHA)による保険適用可能ローンの範囲拡大を提案している。

 このほかにも様々な候補がある。しばしば言及されるのが、今回の対策の候補に挙がりながら、最終的に選から漏れた施策である。具体的には、失業保険の拡充や暖房費用補助、公共投資などが挙げられる。また、2004年に実施された企業による海外収益の国内送金に対する優遇税制の復活を目指す動きも続いている。

コメント1件コメント/レビュー

安井氏はドル安とインフレについて全く触れていないが、スペ-スが無かったのか、意識して触れなかったのか。ブッシュは色々やっているが、これから続けて出てくる病気の方が大変なのではないか。ドル安はインフレにも悪影響を与えるし、原油高が続けばインフレにも悪影響を与える。今まで打った手は、昨年問題が発覚した時、シュミレ-ションして考えていたものを出してきただけではないか。米国の地方の財政状況がどうなっているかわからないが、地方債がモノラインの保険で成り立っているとしたら、モノラインがおかしくなったら、地方債の価値はどうなるのだろう。広い目で考察して欲しい。マスヤジ`08.2(2008/02/29)

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安井氏はドル安とインフレについて全く触れていないが、スペ-スが無かったのか、意識して触れなかったのか。ブッシュは色々やっているが、これから続けて出てくる病気の方が大変なのではないか。ドル安はインフレにも悪影響を与えるし、原油高が続けばインフレにも悪影響を与える。今まで打った手は、昨年問題が発覚した時、シュミレ-ションして考えていたものを出してきただけではないか。米国の地方の財政状況がどうなっているかわからないが、地方債がモノラインの保険で成り立っているとしたら、モノラインがおかしくなったら、地方債の価値はどうなるのだろう。広い目で考察して欲しい。マスヤジ`08.2(2008/02/29)

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後藤 忠治 セントラルスポーツ会長