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戦略車投入も株価は反応せずの謎

  • 豊島 信彦

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2008年4月15日(火)

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 経済成長とともにインド企業が世界で注目を浴びるようになってきた。その中でも財閥最大手タタ・グループである。創業者のジャムシェード・タタ氏が1870年頃にインドで繊維から身を起こし、明治初期の日本に渡来、岩崎弥太郎氏、渋沢栄一氏といった財界人と交流を持ったと、いまだに現地で語り継がれている。

 昨年はグループの中核会社タタ・スチールが英国の鉄鋼大手コーラスを買収、今年に入って自動車のタタ・モーターズが米フォード・モーターから23億ドルで傘下のジャガーやランド・ローバーの買収を決めた。

現在4代目となるグループの総帥、ラタン・タタ氏が今年1月10日、自動車史上に残る超低価格の小型4輪車「Nano」の新車発表会に現れ、「これは(試作用の)コンセプトカーではない。量産車だ。そしてエアコン付きだ」。そう言い切ると会場から大きな拍手がわき起こった。

 10万ルピーカー(1ルピー=2.54円)のNanoは、日本で言う軽自動車の規格となるが、インドで人気の小型車「マルチ800」の半値。日本で昨年最も売れたスズキ7269「ワゴンR」の3分の1だ。

インドの主要小型車の概要

29万人、27社が上場

タタ・グループの概要

 タタ(TATA)ブランドは、インドで最もポピュラーで信頼されている国民ブランドである。「紅茶、高級王宮風ホテル、トラック、バス、携帯電話、肥料、書籍に至るまで身の回りのものは、タタばかり」、と多くのインド人は口にする。

 タタ・グループは現在、98社(うち27社が上場)で構成され29万人の従業員が働いている。グループ企業はいずれも金太郎飴のように、行儀の良い会社が揃っている。各社に非常に厳しい規律が貫かれているからで25の行動規範が要求されている。

 すべてを挙げるのには紙幅が足りないが、第5条で「タタの企業、従業員は、いかなる不正な報酬、贈り物、寄付、またはそれらに準ずる利益を受けても、渡してもならない」とある。国の利益を守り、環境に配慮し、決して不正なことをしないというのがモットーだ。また、グループ企業から年間利益の一定額を集めて基金を設立、環境改善やブランド維持のマーケティングに努めている。

 10万ルピーカーのNanoの開発は、4年前から取り組んでいた。我々のようなアナリストが、小型車開発の話を会社から聞いたのは3年ほど前だ。所得の低いインドでマイカーブームを起こしたいというものだ。ターゲットは6000万人いるとされるバイクのユーザーだ。

 インドでは、バイクは安くはない。誇り高いインド人は一流品を好み、コピーものに手を出さない傾向がある。現在、バイクはホンダの合弁会社が国内シェアの過半を握っており、一般的な「ヒーローホンダ・グラマー(125cc)」は5.5万~6万ルピー(14万~15万円)もする。タクシー料金が東京の10分の1程度の国だ。

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