• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

独立守っても安心できないヤフー

損害賠償リスクを負う米国、株価半値でも無風の日本

2008年4月21日(月)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 米マイクロソフトから買収提案を受けている米ヤフー。マイクロソフトが回答の期限として設けた3週間(4月26日)まであとわずか。期限が切れれば、ヤフーはマイクロソフトによる敵対的買収を覚悟しなければならない。

 日本では「ヤフーはマイクロソフトを買収断念に追い込み、経営の独立性を維持できるのか」という点に関心が集まっている。仮にマイクロソフトの撃退に成功した場合、ヤフー経営陣はホッと胸をなで下ろせるのだろうか。敵対的買収の成功例がほとんどない日本であればそうだろう。しかし、舞台は米国である。経営の独立性維持(あるいは経営者の保身)の対価は大きい。

 事実、日本ではあまり認識されていないが、マイクロソフトが買収を断念すると、ヤフーは大きなリスクを抱え込みかねない。ヤフー株が急落し、大規模な株主訴訟が起きるのは必至と見られているからだ。ヤフー経営陣が恐れなければならないのは、マイクロソフトが「ヤフーには愛想が尽きた」と言い、興味をなくす展開かもしれないのだ。

代表訴訟ではなく、株主自ら損害賠償に動く米国

 「株主訴訟」と言うと、日本では自動的に「株主代表訴訟」が連想されるが、米国は違う。株主が自らの損失を取り戻すために起こす損害賠償訴訟が一般的だ。株主代表訴訟は、不正な行為によって経営者が会社に損害を与えた場合、株主が経営者を相手取って、損害額を会社(株主ではない)へ返済するよう求める訴えだ。

 一方、経営上の失策などで株価が急落した場合、直接的な損害を被るのは会社ではなく株主であり、株主代表訴訟にはなりにくい。マイクロソフトが買収提案を引っ込めた場合、ヤフーの株価はどれくらい下がるだろうか。

1兆6000億円の価値を失う可能性も

 マイクロソフトが買収提案したのは今年1月末であり、その直前の時点でヤフー株は19・18ドルだった。その後、マイクロソフトの買収提示額31ドル(買収プレミアムにすると62%)にさや寄せする格好で、大まかに28~29ドルの範囲で推移している。

 19.18ドルよりも31ドルに近いのは、多くの投資家が「ヤフーはマイクロソフトにのみ込まれる」と想定しているためだ。理屈のうえでは、マイクロソフトの買収断念によってヤフーの株価は元の水準、つまり20ドルを下回る水準へ急落する。

 株主全体にとっての損失額は膨大だ。1株31ドルで計算するとマイクロソフトはヤフー全体を415億ドル(約4兆2000億円)と評価している。一方、1株19.18ドルとするとヤフーの株式時価総額は257億ドル。つまり、株主は415億ドルから257億ドルを差し引いた158億ドル、円換算でざっと1兆6000億円の富を失う計算になる。

 これをベースに賠償請求額も決められることになる。

コメント0

「牧野洋の「世界の常識・日本の非常識」」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

社長に就任してずっと言っているのが ファンダメンタルズの強化。

安形 哲夫 ジェイテクト社長