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「カネで票を買う」株式持ち合い

2008年5月12日(月)

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経済産業省で記者会見するTCIのアジア代表ジョン・ホー氏(2008年04月) (c)AFP/KAZUHIRO NOGI

 英投資ファンド、ザ・チルドレンズ・インベストメント・ファンド(TCI)が筆頭株主としてJパワー(電源開発)9513と敵対し、6月末の株主総会に向けてプロクシーファイト(委任状争奪戦)に入る雲行きだ。

 5項目に及ぶ株主提案が4月30日、ことごとく拒絶されたからだ。興味深いのは、5項目のうちTCIが第1にやり玉に挙げているのが株式持ち合いである点だ。TCIはJパワーの安定株主工作を批判し、総額680億円以上に上る持ち合い株の保有を50億円まで減らすよう求めている。

「閉塞化する日本」の復活

 Jパワーに限らず、1960年代の資本自由化時に広がった株式持ち合いが、今日の日本で亡霊のように復活しつつある。奇しくも同じ4月30日付の米ウォールストリート・ジャーナルは1面で日本企業の買収防衛について長文記事を掲載し、書き出しで「フォートレス・ジャパンが戻ってきた」と指摘した。「フォートレス・ジャパン」とは、「海外に門戸を閉ざし要塞化する日本」という意味だ。

 株式持ち合いが批判される理由は、「資本の空洞化」などいろいろある。だが本質的な問題はほかにある。政治の世界で言う「カネで票を買う」行為と実質的に同じなのだ。

 選挙で「カネで票を買う」が蔓延すれば、純粋に国の将来を考えて投票する一般有権者の意思が政治に反映されなくなり、民主主義の根幹が崩れる。同様に、株主総会で「カネで票を買う」が蔓延すれば、一般株主の意思が無視され、コーポレートガバナンス(企業統治)の土台が揺らぐ。

特定の株主に利益与える行為

 なぜ持ち合いが「カネで票を買う」行為に相当するのか。特定の株主に取引上の利益を与えることで、安定株主になってもらうからだ。持ち合いの相手が取引銀行だとしよう。多額の資金を借り入れて金利を払う見返りとして、その銀行に「物言わぬ安定株主」になってもらうわけだ。

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