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証券市場で世界初の金融インフラがスタート

有志が7年かけて作った「XBRL」、開かれた市場へ起爆剤

  • 大豆生田 崇志

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2008年5月9日(金)

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 金融の分野で、日本が世界に先駆けて実用化するインフラが今年度から登場する。財務報告の情報言語であるXBRL(eXtensible Business Reporting Language)だ。今後、XBRLによる財務データを簡単に分析できるツールが続々登場することが予想され、個人投資家でも知らぬ間にXBRLの恩恵に預かることになりそうだ。

 有価証券報告書や大量保有報告書等の開示書類をインターネットで閲覧できる金融庁のEDINET(電子開示システム)は、今年4月以降の事業開始年度からXBRL形式の財務諸表を提出するよう企業などに義務付けた。対象は上場企業のほか、資本金5億円で出資者数500人以上の4700社以上、約3200の投資ファンドに上る。

 さらに全国の証券取引所に上場する企業の適時情報開示を閲覧できるTDnetも今年10月以降、決算短信の表紙や1枚目に当たる要約内容がXBRLで閲覧できるようになる。

 XBRLとは、売上高や売上原価といった勘定科目などをコンピューターが認識できるように設計された言語。XBRLで記述された財務諸表であれば、コンピューターがあたかも数字の意味を理解しているように情報処理できるので、例えば資本回転率や労働分配率などの財務指標も、いちいち数値を転記したり、計算式を入力しなくても自動的に計算できる。これまでは表計算ソフトに数式を設定したり、その式に数字を入力しなければならなかった。XBRLではそうした数式を定義してしまえば、あとはどんな財務諸表も自在に扱えるイメージだ。

財務諸表も簡単に英語に転換

 投資家にとっては用途に合わせて情報の加工が容易になるだけでなく、企業も財務諸表を提出先に合わせて再作成したりする手間が不要になる。財務諸表を英文に変換するのも瞬時に可能なので、日本語の壁に阻まれてきた海外投資家にとっては、XBRLが日本の株式市場を世界に開かれた市場にするという大きな役割を果たす。

 世界で最初にXBRLの実用化に乗り出したのは米国の公認会計士協会。1999年に会計事務所やソフトウエア会社で構成するコンソーシアム団体を設立し、米国会計基準に即した仕様を開発している。米国公認会計士協会の働きかけを受けて日本公認会計士協会も、2001年に日本の会計基準の沿った仕様を開発するため有志によるコンソーシアム団体「XBRLジャパン」を設立。2007年10月現在、80の企業や団体が参加している。監査法人や証券印刷会社、財務情報サービス、ソフトウェア会社、金融機関などが主なメンバーだ。

 とりわけ国内でXBRLの普及に力を入れているのは東京証券取引所だ。XBRLの参照ソフトウェアと、サンプルとして架空の上場企業の決算短信XBRLデータを提供して閲覧できるようにしている。

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