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追加利下げの可能性が薄れ始めた米国

  • マイケル・J・モラン

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2008年5月15日(木)

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 最近の一連の経済指標を見る限り、米国経済は数年前と比べて、急速に減速していることは明らかだ。ただし、縮小には至っておらず、わずかではあるが成長している。

 2008年第1四半期のGDP(国内総生産)は、エネルギー価格の高騰、住宅資産の減価そして金融市場の混乱によって、年率0.6パーセントの増にとどまった。しかし、現状を考えれば自信を与える水準とも言える。例えば、生産関連指標は前進している。

 ISM(米供給管理協会)の製造業及び非製造業指数は両方とも拡大と縮小の分岐点となる50に近づくだろう。2つの数値は、GDPがやや成長していることを示している。

 また4月の雇用統計では雇用者数は減少したが、景気後退期に起こり得る減少よりはかなり小さいレベルにとどまっている。生産性の上昇によって、雇用減少の影響を相殺し、全体の生産の増加をもたらすことがあり得る。

 第1四半期のGDPの改定値は、速報値から上方修正されるだろう。また第2四半期の速報値は第1四半期同様、低調だが後退には至っていないものとなるだろう。

4月の新車販売は10年来の低水準になることも

 もちろん、下振れリスクは残っている。第1四半期のGDPリポートでは、2つの懸念材料を示している。1つは、1%台の成長のペースを守ってきた個人消費支出がに減速してしまった。近い将来、さらなる減速もあり得る。もう1つは在庫投資の寄与度が、(今後、下方修正されるかもしれないが)0.8%ポイントのプラスとなったことだ。

 消費支出について言えば、第1四半期には伸びたものの、注視材料も出ている。例えば、自動車販売統計では、修理費は急上昇したが新車への支出は低下を示している。消費者は新車の購入よりも、中古の乗用車や小型トラックの修理に金を振り向けている。

 またホテルの滞在費は10%を超える下落となり、荷物の配送費も18%下落した。消費者は旅行も控えているようだ。さらに宝石やプレジャーボート、スポーツ用品やメイドサービスなどの他の必需品以外の消費も弱い。

 4月の新車販売は、ここ10年来の低水準に落ち込み、消費者が支出に対して神経を尖らせていることを象徴する結果になるだろう。第2四半期も、個人消費支出は落ち込み、これによってGDP全体も低下すると見られる。

 ただし、先に触れたように、労働市場は過度には弱くなっていないことから、消費者の多くは通常の出費を維持することができる。また、2月に議会に承認された所得税の還付は、消費支出を下支えすると見られる。米財務省は還付を始めており、7月前半までには小切手が消費者の元に郵送される。

在庫の増加は製造段階のもの

 在庫投資の増加については、問題となるような水準ではない。売れ残り在庫が積み上がっている可能性もあるが、第1四半期の在庫投資の増加は、昨年第4四半期に企業が急速に在庫を減らしたのを埋め合わせたためだ。過去の2四半期に在庫は合計すると純減となっている。

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