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フランス:
“非エリート”がもたらす改革の行方

  • スティーブ・モリヤマ

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2008年6月12日(木)

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フランスの国旗

フランスの国旗

 フランスの歴代大統領は、俊英が集まるENA(国立行政学院)出身者が多く占める。そうした中、2007年5月に就任したサルコジ大統領はハンガリー移民2世で、異色の「庶民派」として、フランス国民に受け入れられた。

 サルコジ大統領はパリ大学出身だが、超エリートとは見られていない。この国では、国立行政学院をはじめとしたグランゼコールの上位校出身者で官僚になる者がエリートと見なされる。大企業のトップの多くも、こうした学校を出た官僚出身者で占められている。

 日本では、例えばソルボンヌ(パリ大学の一部)が名門と言われ、確かに歴史的には名門であり著名な卒業生も輩出している。だが、近年ではごく普通の大学の1つとして考えられている。実は、フランスでは大学には、大学入学資格(バカロレア)があれば、原則として誰でも入れる。しかも、無料だ。一方、グランゼコールに入るには、厳しい競争試験(コンクール)に合格する必要がある。

 ただし、医学や法学などを学ぶことができるのは基本的に大学であり、サルコジ大統領もパリ大学で学び弁護士になっている。また大学は、誰でも入れるのだが、大学1年生の半数近くが落第してしまう状況にある。

本音で対処する救世主も生身の人間

フランスの地図

 サルコジ就任当時、筆者がフランス人の同僚と話すたびに、「国民と同じ目線で話せる」「言葉の魔術師」などと、サルコジ大統領を絶賛する人が多かった。例えば、移民問題。フランスは建前社会で、その意味では日本と似ている。特に移民関連は政治家にとって口にするのが憚られる話題だった。

 実際、ミッテランやシラクなど歴代のエリート大統領たちは、「人種差別はいけない=移民問題を語るのはタブー」という建前しか語らず、問題の先送りを続けてきた。しかし、2005年後半にパリ郊外で起きた暴動事件に示されるように、移民政策に問題があることは自明だった。

 パリ郊外にはバンリューと呼ばれる移民居住地区があり、そこに林立する団地はスラム化し、周辺の治安は悪化の一途をたどっている。2005年の暴動は、ここに住む先行きの見えない人生に絶望した北アフリカ系の若者たちが起こしたものだ。

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