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経営の透明性に熱心なタイ企業の素顔

  • 豊島 信彦

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2008年6月24日(火)

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 雨期に入ったタイを訪れた。アナリストとして企業を訪問するためだ。とっぴな話だが、タイはヒトに敬意を払う国だとつくづく思う。上場企業が株主やアナリストに対してだけでなく、一般社会に向き合っている態度にそう感じる。

 この国ではまず、市民は国王に敬意を払う。それは憲法で規定された元首という地位に対してというより、誠実な人柄に対する尊敬という面が強いように思う。現に、長男の皇太子は女性問題などもあってあまり人気がない。2006年の軍事クーデターで一時的に政権を押さえたタイ国軍も、市民に敬意を払う姿勢を見せている。当時、軍が出動したのは“民意”だったからだとし、昨年末の選挙で民主的に選ばれた現政権には口出ししていない。

 タイの多くの企業は情報開示に前向きだが、どうもそうしたヒトに優しい国民性に由来しているように思えて仕方がない。例えば、日本でもおなじみのアナリスト向け決算説明会でもそうだ。写真(1、2)は日本企業向けに高シェアを誇る自動車部品大手のサンブーンが開催した決算説明会だが、100人近い参加者の中に個人投資家も交じり、積極的に発言していた。参加者を選ばないのは、情報取り扱いルールの厳しい国では賛否があろうが、タイでは社会にオープンである姿勢を示しているのだそうだ。

コーポレートガバナンスは株価に結びつく

 コーポレートガバナンス(企業統治)の良さを競うのが盛んなのもそうしたことと関連していよう。取引所が設立したタイ・コーポレート・ガバナンスセンターでは、コンサルタント会社マッキンゼーと共同で開発した手法を用い、2001年から毎年、上場企業を評価している。ここで評価が高い企業は投資家の信頼を得て株価も高いという。

 昨年9月に発表された2006年度調査ではエクセレント企業9社が選ばれた。同センターがトービンのQ(市場価値/再取得価格)で株価を検証したところ、評価が平均的な企業は0.85~0.89、評価に劣る企業は0.77だったが、エクセレント企業は0.98に達した。また、タイ企業は配当性向(配当総額/年間利益)が高いことで知られる。

 上場企業の2007年度の配当総額は1943億バーツ(1バーツ=約3.26円)で、純利益総額4222億バーツの46%に達した。ちなみに東証1・2部、マザーズ上場全社は2007年度で29%だった。タイの場合、無配企業もあるので、実際の各社の配当性向は平均50%を超えているはずだ。そうした企業になぜ、配当に積極的かと聞いても要領を得た答えが返ってきたためしがない。

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