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最後の買い手は親会社!?

急落相場こそ再編機運とPBR

  • 日経ビジネス 別冊編集

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2008年7月1日(火)

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 日経平均株価は3 月17日の1 万1691 円を安値に徐々に上昇し、昨年7 月から始まった長い下降局面も一服したかのような雰囲気が市場に漂っている。

 円ドル相場も1ドル=105円前後で小康状態を保ち、2月下旬から3月にかけて一時95円台にまで円高が進んだジェットコースター相場の記憶は、早くも薄れ始めているかのようだ。

 しかし、ちょっと待ってほしい。米サブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅融資)問題に端を発した「世界恐慌」は既に収束したのだろうか? 金融機関にはさらに大きな損失があるとも言われ、景気にも不安の影が忍び寄る。資源高は天井知らずの様相を呈し、世界を覆う貧困や環境問題の不安も拭えない。

 期待していたデカップリング(非連動性)論の不安も出始め、輸出が支えだった日本の企業業績にも暗雲が立ちこめる。2003 年4 月まで続いた長い低迷のように、「何をやってもダメ」といった相場模様にならないとも限らないのだ。

 もし株価が急落、景気が低迷したら、どうなるか…。この特集ではそんな「最悪のシナリオ」を想定した。しかし、日本の株式市場が急落、低迷しても、上場企業約4000 社すべてがダメになるわけではない。中には「何か」が防波堤となり、下落の波に巻き込まれない企業も必ずあるはずだ。

 そう、その「何か」が「最後の買い手」だ。最後の買い手は、その企業の株の買い手かもしれないし、その企業の商品の買い手かもしれない。「最後の買い手」が見えてくれば、低迷相場の中でも下落せずに踏みとどまる企業や、ひょっとすると上昇気流に乗る企業を見つけ出すこともできるだろう。

文=大西 洋平(ライター)、久保田 正伸(ライター)、 中村 光夫(ライター)、堀田 篤郎(株式評論家)

 日本株が低迷した2001年から2003年前半に比べ、日本の株式市場もずいぶんと状況が変わった。まず企業会計が変わり、企業業績の透明性が上がった。会社法も変わり、M&A(合併・買収)やMBO(経営陣による買収)などの買収も盛んになったし、企業買収のルールも整った。また、企業体質も筋肉質になったし、株主に対する考え方もずいぶん変わった。

 たとえ相場が急落するような局面でも、最近のこういった流れは、グローバル化を目指す日本市場では続けられると考えられる。

 グローバル化に伴う株主重視の方針を裏づけるように東京証券取引所は4月、「親会社、子会社がともに上場している親子上場企業では、子会社に上場の必要性があるか投資家に説明すべき」という見解を公表した。

 かねて、親子上場は子会社の経営が親会社の意向を受けることで、子会社の少数株主と利益相反になる可能性を指摘されてきた。特に諸外国に比べ日本企業の親子上場は、親会社の意向に従う傾向が強いとも言われている。

 東証のコメントは、それを懸念したものだ。子会社といえども上場企業なら、たとえ親会社の意向であっても、非効率的ならば、そこから独立した経営を行うべきだ、ということになる。

 また、投資運用会社の中には、親子上場の子会社に社外取締役がいない場合、それを理由に取締役再任に反対するケースも出てきている。少数の一般株主の利益が損なわれる可能性があるからだ。

子会社化発表後に高騰続出

 この3月には日経平均株価が1万1000円台に突入するほどに落ち込んだが、もしも、再度大きく落ち込むことがあった場合、どんな銘柄を物色すべきか。

 先の東証のコメントなどから、親子上場企業の今後はグループ再編の対象になると予想される。もちろん、企業買収のルールが整備されたことや、筋肉質になった日本企業にグループ会社を完全子会社化する余力が出てきたことが背景にある。

 フィスコ株式リサーチ部のアナリスト、宇野沢茂樹氏は「親子上場企業の子会社は株価が下落するほど、親会社が買収する可能性が高まる」と見る。

 通常、完全子会社化はTOB(株式公開買い付け)か、株式交換方式で行われる。株式交換方式では、親会社の株が子会社の何株に相当するか決め、子会社の株主は相当分の親会社の株式を受け取る。

 1月16日にコマツ(6301)が日平トヤマ(6130)をTOBによる完全子会社化することを発表した時の状況を示している。 TOB価格は1250円とした。1月15日の日平トヤマの終値は810円。翌日から3日連続でストップ高となり、1月21日の終値は1244円とTOB価格にサヤ寄せする形で落ち着いた。4日間で約1.5倍になる高騰劇だった。

 そのほかにも、タカラトミー(7867)によるユージン(7828)の完全子会社化の場合、3月18日に公表され、7万円だった株価は4営業日後には12万円に(約1.7倍)。また、親会社が海外企業ではあるが、独ロバート・ボッシュによる完全子会社化が4月23日に公表されたボッシュ(6041)は、公表日の終値445円から2営業日で596円と約1.3倍に急騰した。

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