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エストニア: 失速する“バルトの虎”の背中

  • スティーブ・モリヤマ

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2008年7月3日(木)

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エストニアの国旗

エストニアの国旗

 筆者にとってエストニアは、特別な意味がある国だ。もともと英国やベルギーなど、「古い欧州」を中心に仕事をしていたのだが、いつの頃からか、「古い欧州」から「新しい欧州」へのパラダイムシフトをひしひしと感じていた。

 結局、その刺激に我慢ができなくなり、社内で東欧法人への移籍切符を手に入れた。歴史的な大きなうねりの中に身を置いてみたかったのだ。移籍決定前に、最高幹部会でビジネスモデルについてプレゼンをしたのだが、それがこの国の首都タリンでの会議だった。中・東欧との縁を結んでくれた国、それが筆者にとってのエストニアである。

エストニアの地図

 バルト3国最北端にあるこの国からフィンランドまでは、実は、船でわずか2時間程度で、週末になるとフィンランドから多数の観光客がやって来て、本国よりもはるかに安いビールやたばこを大量に買っていく。

 言語的にロシア語などのスラブ言語ではなくフィンランド語に近い点も、フィンランド人がエストニアを選好する理由の1つに数えられるかもしれない。旧市街は、ユネスコの世界遺産に登録されており、それも観光産業の大きな売りになっている。

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タリンの旧市街

タリンの旧市街

 エストニアは、簡素化された税制を持つ国、という「知られざる顔」も併せ持つ。

 2004年のEU(欧州連合)加盟直後から急激な成長カーブを描き、バルト3国一の優等生として君臨してきたエストニアは、まず1994年に中東欧で初めて、所得税にフラットタックス制度を導入している。その旗振り役だったマート・ラール元首相は、引退後の今も、コンサルタントとして、世界中の政府からフラットタックス導入について相談を受けているという。

 また、この国の法人税制もユニークである。例えば、2000年の税制改正で導入された制度の1つに、法人が利益を内部留保している限りは、法人税はゼロというものがある。配当する場合にのみ、法人税がかけられるのである。また、外資誘致競争への積極的な参加表明とも取れるのだが、今後数年間にわたって、段階的に法人税率を下げていく予定である。現在、法人税率は21%だが、来年は20%となり、2011年の18%まで毎年1%ずつ下がっていく。

 本稿でも触れたアイスランドラトビアと同様、ここ数年のエストニアは、グローバル経済の失速に最も大きな影響を受ける国と言われてきた。不動産バブル、高インフレ、銀行の貸し渋り、貿易赤字など、この3国には多数の共通項がある。

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牛島 信 弁護士