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BRICsでも“持たざる”国に悲愁

  • 豊島 信彦

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2008年7月8日(火)

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中国株とインド

 6月30日の米国経済誌“バロンズ”は「どうした中国、インド?」(What Happened to China and India?)との見出しで「昨年までの株式市場でパワーハウスとなってきた中国インドで株価が自律反発の様子もなく下げ続けている」と一面コラムに載せた。

 さらにコラムは「ここから底値買いを目指すのは危険なゲームだろう」と言い切った。今年前半、中国株(上海総合指数)は48%、インド株(ムンバイSENSEX指数)は34%値下がりした。

ロシア株とブラジル

 株式市場が低迷しているのは、世界的な傾向である。世界の株式市場を網羅するMSCI(モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル)指数は、この半年で先進国株指数が12%、新興国株指数が13%下落した。しかし、中国株の下げは世界88市場の中で下落率2番目、インド株は8番目の成績だ。ちなみに、下落率トップはベトナムの56%である(6月10付「ベトナム、凋落するか新興国の星」)参照)。

2極化が進む

 バロンズ誌に指摘されるまでもなく、BRICsと名づけられ、経済成長が世界的に注目されてきた4カ国の中でも、世界屈指の成長を誇ってきた中国、インドの株式が急落しているのは、事件である。一方でブラジルロシアの株式は揃って今年5月に史上最高値を付けた。その後、やや軟化しているが依然として高水準を保っている。つまり、BRICs 4カ国の中で明確に格差が生じているのだ。

 その理由を素直に求めれば、株式市場に影響を与える要因に変化が出てきたことに行き着く。つまり、この春あたりまではサブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅融資)問題に代表される米国発の金融不安、それに世界を牽引してきた米国経済の後退が世界の株式市場を一様に覆ってきた。このため、ロシア市場でも、たとえ欧米に事業拠点を持たない銀行株なども、米シティグループやスイスのUBSと同様に売られた。

 しかし、ここにきて世界の株式市場は別のテーマをより重要視するようになっている。それは原油の高騰でありインフレである。世界的に1次産品はエネルギーだけでなく、穀物や最近は非鉄まで一斉高となっており、これはほぼ30年ぶりのことである。

 そこで、そうした1次産品を“持てる国”と“持たざる国”で株価格差が見られるのだ。ロシアはサウジアラビアに次ぐ世界第2位の原油輸出国であり、天然ガスの埋蔵では世界のトップを誇る。

 ブラジルも石油輸出国に転じており、半独占の国営ペトロブラスは次々と海洋油田の開発に成功、「2020年までに世界のエネルギー5社の1つに入るだろう」(国際業務担当役員のセルベロ氏)とされる。そして両国とも鉱物資源や農産物も豊富で輸出国である。最近の資源高はこれらの国には追い風で、しかも、そうした資源会社の多くが上場し、株式市場の中核銘柄になっているのだ。

エネルギーも食料も需要を賄えない中国とインド

 かたや、中国とインドは“持たざる国”である。中国はかつて石油を輸出していた時代があったが、1993年以降は純輸入国に転じた。年々、輸入が拡大し昨年の自給率は50%にとどまった。また、中国は石炭が豊富なことで知られるが、鉄道などの輸送インフラが弱いこともあり、今年は石炭の純輸入国に転じるとの見方が強まっている。

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