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リトアニア:「日本のシンドラー」と
「レクター博士」を結ぶ国

  • スティーブ・モリヤマ

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2008年7月10日(木)

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リトアニアの国旗

リトアニアの国旗

 トマス・ハリスの『羊たちの沈黙』(新潮文庫)の続編『ハンニバル・ライジング』(新潮文庫)を読むと、あの怪物“レクター博士”がリトアニア出身であることが分かる。

 それを読んで以来、リトアニアの首都ビリニュスを訪れると、あの恐ろしい形相をしたアンソニー・ホプキンスの顔を思い出してしまう(注:映画「ハンニバル・ライジング」では別の若い男優が演じているのだが、ホプキンス以外にレクター博士を演じきれる役者はいないと、個人的には思っている)。

 リトアニアは面積が6万5000平方キロメートルの小国だが、バルト3国の中で最大の面積を誇り、歴史的にも有名な国である。中世のリトアニア大公国は欧州でも有数の大国だった。地理的には、首都のビリニュスが「欧州の中心」に位置するとの指摘もある。

リトアニアの地図

1人の日本人

 この国の首都ビリニュスには、「スギハラ通り」という道がある。リトアニアという国の場所を知らなくても、「日本のシンドラー」杉原千畝氏の話は、どこかで耳にしたことがあるのではなかろうか。

 今から70年近く前の1940年の夏、在リトアニア副領事だった杉原千畝が、自らの外交官生命と引き換えに、ナチスに迫害されポーランドを後にした約6000人のユダヤ人に対し、日本通過ビザを発給し、命を救ったことは、世界中のユダヤ人社会では今でも語り草になっている。6000人という数は、チェコ生まれのドイツ人実業家、オスカー・シンドラーが救った千数百名の数倍にもなる。

 当時、ナチス・ドイツによるポーランド侵攻に対し、英仏がドイツに宣戦布告をし、戦火が欧州全土に拡大していく中、ナチスはユダヤ人を次々と強制収容所に送り込んでいた。まさに、ビクトール・フランクルの名著『夜と霧』(みすず書房)の世界が、日々の現実であった頃である。

 杉原の話をご存じの読者も多いと思うが手短におさらいすると、当時のリトアニアの首都カウナスにあった日本総領事館に勤めていた杉原は、領事館の前に列をなすユダヤ系ポ-ランド人たちを目にして、日本の外務省の命令に反して、査証を発給した。組織の命令に反し、1人の人間として行った行為は報われなかった。1947年に帰国した杉原に待ち受けていたのは、外務省からの解雇通知だった。

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