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統計では見えない、貸し渋り発生リスク

どこまで続く米国発信用不安

  • 吉本 元

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2008年7月18日(金)

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 今週早々、ポールソン米財務長官が、政府支援機関(GSE)と呼ばれる住宅専門金融会社の支援を巡る緊急声明を出したように、米国のサブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅融資)に端を発する金融市場の混乱は続いている。

 今回のGSEの前にも、投資銀行が事実上破綻している。金融機関の経営内容、信用状態が悪化した時に、懸念されるのは、企業や家計に対する「貸し渋り」の発生である。金融システムの機能が落ち、資金供給が細り、経済全体の資金需要を十分に満たせなくなった場合、日本がバブル崩壊後に経験したような金融不況が到来することになる。

あてにならないマクロ統計

 FRB(米連邦準備理事会)が民間金融機関の融資担当者を対象に実施しているサーベイでは、住宅ローンに加え、商用不動産や企業及び消費者向けのいずれのローンでも、融資基準が引き締められている。

 銀行貸し出しのデータを見ると、確かに住宅と商用不動産を合わせた不動産向けの貸し出しの伸び率は融資基準の厳格化とともに、落ち込んでいる。住宅需要の低迷も影響していると見られるが、貸し渋りを示唆する内容になっている。

 ところが企業及び消費者向けの貸し出しは、足元の景気減速下でもそれほど落ち込んでいない。

不動産向けローンの状況
企業向けローンの状況

 さらに、マネーサプライも、前年比6~7%増をキープしており、貸し渋りの兆候は見られない。前年比5%増近辺の名目GDP(国内総生産)の伸び率と比較しても、堅調な伸びである。

 マネーサプライを読んで字のごとく資金供給と見立て、名目GDPを資金需要と見ると、資金供給は資金需要を十分に満たしている状況である。エコノミストは、これらの融資基準の統計と資金供給の統計の食い違いから、貸し渋りを判別できず、「全く困ったものだ」と頭を抱えてしまう。

大手金融機関の自己資本比率は要注意

 そこで、貸し渋りの予兆を見るうえで、あまりエコノミストが取り扱わない、ミクロデータである金融機関の決算に注目してみる。

 今週から大手金融機関の2008年4~6月期など2008年第2四半期の決算が発表され始めている。注視するのは、収益と自己資本比率になる。

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