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原油高に政権の命運を懸けるインドネシア

  • 竹島 慎吾

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2008年7月28日(月)

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 インドネシアが原油高に揺れている。

 5月末には平均28.7%の燃料価格値上げを実施した。この水準は前回2005年10月の平均126%に比べて小さいが、来年に大統領選挙及び総選挙を控えるユドヨノ政権にとっては、苦渋の決断と言えるだろう。

 どの国の政府にとっても、国民の生活に影響を与える値上げは大きな問題だが、インドネシアの政権にとっては生死を決すると言っても過言ではない。というのも約10年前の1998年に燃料価格を引き上げた際には、30年にわたり続いたスハルト政権が退陣する引き金となったからだ。

補助金の総額は2兆円に迫る

 インドネシアの燃料価格は、政府が補助金を補填することで国際価格よりも安価に設定されている。値上げ後のガソリン価格は1リットル当たり6000ルピア(約80円)と、補助金制度がないシンガポール(2.1シンガポール・ドル、約170円)の半額程度に抑えられている。

 今年6月に約40%の値上げをしたマレーシアの2.7リンギ、約90円と比較しても、インドネシアは安価な水準にある。換言すれば、インドネシア政府の財政負担はそれだけ大きいことを示めしている。

 2007年10月に成立した2008年度予算では燃料向け補助金を46兆ルピア(約6100億円)と見積もっていた。しかし、その後の原油価格の高騰を受け、わずか半年で127兆ルピア(約1兆7000億円)へ約3倍の上方修正を迫られた。

 補助金支出の膨張を放置すれば、財政赤字が大幅に拡大し、インドネシア経済への信認低下から通貨ルピアが売り込まれ、再び経済が危機的な状況に追い込まれることが懸念されていた。

支持率低下もルピアは安定的に推移

 燃料価格引き上げ後、ジャカルタなどで抗議デモが発生、ユドヨノ大統領の支持率は低下した。また6月の消費者マインド指数も2005年の大幅引き上げ直後の水準まで落ち込んだ。

 消費者マインド指数の中身を見ると、前回に比べ、景気の「先行き」に対する見方がより慎重になっている。2005年の燃料価格引き上げの結果、大幅に上昇したインフレ率が低下に転じる中で持ち直してきた内需がインフレ再加速とともに再び減速する懸念が出てきた。

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