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意外と健全な米企業のバランスシート

  • 吉本 元

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2008年8月22日(金)

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 サブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅融資)に端を発する金融市場の混乱で、金融機関と家計はバランスシートを傷め、それが景気低迷を長引かせると見込まれている。そうした中で、意外なのが金融機関を除く企業のバランスシートが健全なことだ。

 金融機関を除く米企業の負債は、資産全体に対する比率で見ると、2002年をピークに低下を続けている。一方の家計の負債残高は、2000年以降の金融緩和と金融機関の貸し出し姿勢の積極化を背景に、家計の持つ資産全体の20%超に達しており、過去50年来で最高水準に達している。

家計と企業の負債比率の推移

 住宅ブームの中でも、米企業は粛々と借金減らしに励んでいた。1990年代末のIT(情報技術)ブームの中で過剰投資を行い、2000年以降はバランスシート調整に追われた。そうした状況は今でも変わっていない。

在庫も減らし続ける

 2000年以降、米企業は借金と同様に、在庫も減らしている。当初は、ITバブル後に積み上がった在庫の圧縮という後ろ向きのものだったが、2003年以降は、潜在成長率を超えるペースで景気が拡大していた中でも、在庫を減らし続けた。

 これにより売り上げに対する在庫の比率は、製造業、卸売業、小売業の各段階で総じて低下している。通常、景気回復期には、売り上げの拡大を見込んで、企業は前向きに在庫を積み上げるが、2003年以降の景気拡大期の特色は、そうした動きが見られなかったことにある。

米国の売上に占める在庫比率の推移

 度重なる原油価格の高騰などから、コスト上昇に対して企業が警戒し、在庫を減らし続けたことなどが指摘されているが、その結果、2007年以降の景気の急減速の中でも、後ろ向きの在庫の積み上がりが発生せず、過剰在庫を抱えるリスクを企業は回避している。この点も、米企業の強さの1つの側面と言えるだろう。

そして人減らしも

 生産活動が活発になり、生産能力が逼迫すれば、企業は雇用を増やす、というのが通常の景気拡大期に見られる現象である。しかし、企業は、在庫の積み上げ、増産に慎重だったため、雇用は抑制されていた。

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