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政府管理の次は、金融制度改革

  • 勝藤 史郎

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2008年9月12日(金)

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 米国政府は、サブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅融資)問題で経営危機に陥っているファニーメイ(連邦住宅抵当公社)とフレディマック(連邦住宅貸付抵当公社)の公的資本注入などを決めた。これによって、向こう1年半の間に米国住宅市場の持ち直しを促すだろう。

 しかし、これらの対策は対症療法的な措置で、マーケットなどが期待する米国住宅金融のあり方そのものを是正するものとは言えない。というのも今回の措置は2009年を期限としているため。2010年以降の米国の住宅金融制度をどのように再構築していくのかが注目されている。

米住宅市場は、2010年にも前年比プラスへ

 今回の公的管理措置により、GSE(政府支援機関)の破綻という最悪のシナリオは免れた。これらのGSEは今年に入って資金調達コストが上昇し、住宅ローンの貸出金利を引き上げていたため、住宅ローン申し込みが激減していた。今回の措置でこうした事態は、ひとまず緩和される可能性がある。

米国の住宅ローン申込指数

 またGSEの経営不安の払拭で、住宅市場は回復を加速していくとは言わないまでも、さらなる悪化には歯止めがかかり、来年の半ばくらいには積み上がった住宅販売在庫の調整が終了し、住宅着工が増加に転じ始めよう。住宅価格の上昇への反転は、それより遅れて2010年頃に前年比でプラスに転じ始めるであろう。

 ただしこれは、筆者が従前より見てきた住宅市場回復シナリオのままである。今回の措置は住宅市場回復、米国景気回復のプロセスを加速するというものではない。むしろ米国経済の回復における重大な下方リスクの1つが、解消の目処を立てた、と言うべきものだ。

3つのポイント

 今回の措置で、いくつかの注目すべきポイントがある。

 (1)米国政府が現状の住宅金融制度の矛盾・曖昧さを明示したこと。
 (2)大義名分よりも市場メカニズムを活用した金融機能の回復を狙ったものであること。
 (3)長期的な住宅金融のあり方や政府の負担についてはまだオープンであること。
 
 この3つの観点から見てみたい。

 まず、現状のGSEの存在に対する認識として、米財務省のポールソン長官は7日の声明で

 「今回の措置が必要になったのは、GSEの構造に内在する矛盾と不備、そして住宅市場の調整が理由である」
 「(米財務省による)上級優先株購入が必要になったのは、政府がGSEの債務を保証しているかのように受け止められている議会が定めたGSE根拠法の曖昧さにある。米国はこの曖昧さを長期にわたり許容してきた」
 「この曖昧さを創り出したのは米国政府であるから、我々にはこのシステミックリスクを緩和し対応する責任がある」と述べた。

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