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切迫するも対応後手の米当局

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2008年9月22日(月)

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 サブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅融資)で信用秩序が揺らぐ米国は、事態の収拾のため不良債権の買い取りに公的資金を投入することを表明した。AIG(アメリカン・インターナショナル・グループ)の公的管理を決断せざる得なくなった時点で、もはや買い取りは避けられない状態だった、と言っていい。

 公的管理に入った米保険最大手のAIG。第2四半期決算で53億ドル、第1四半期には78億ドルもの最終赤字を計上している。

 AIGは世界最大級のクレジット・デフォルト・スワップ(CDS、金融商品の債務不履行を保証する保険)の引き受け手であるが、経営不安が高まるにつれ、必要担保額や資金調達コストは急速に膨らんでいった。9月15日の月曜日時点で、保険金支払い義務の履行に必要な資金額は、既に400億ドル(約4兆2000億円)に達していた。

ニューヨーク知事の異例の決断

9月19日、ホワイトハウスで金融支援策について発表する米国のジョージ・ブッシュ大統領(中央)とベン・バーナンキFRB(米連邦準備理事会)議長(左)、ヘンリー・ポールソン財務長(AP Photo/Pablo Martinez Monsivais)

 AIGの危機は全米の関心を集め、デビッド・パターソン米ニューヨーク州知事が関与する事態にまで発展していった。AIGは多くの子会社を抱えるが、法律上、親会社が保険子会社の資金を利用することは禁止されている。

 パターソン知事は先週、この規制の適用を解除し、AIGに対し保険子会社の資金200億ドル(約2兆1000億円)の使用を許可した。子会社が別途確保し、本来なら保険金を支払う場合にのみ使用が許される資金だ。こうした異例の措置に踏み切ったことからも、いかに切迫した状況にあるのかがうかがえる。資金が枯渇すれば、AIGの住宅保険や車両保険の契約者が保険金を受け取れなくなるかもしれないのだ。

 その直後、AIGが恐れていた事態が起こる。同日遅く、米格付け会社のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)とフィッチ・レーティングスがAIGの格下げを発表したのだ。これで政府の介入抜きで生き残る望みは絶たれた。

 AIGのCDS契約では、同社の格付けが一定の基準以下となった場合、追加担保の差し出しが要求される。わずか3カ月前には、AIGの格付けが「AA」を下回ることなど考えられず、同社はこうした契約を締結しても“支障はない”ものと踏んでいた。

 この格下げで、米金融当局はAIGの求めに応じ850億ドル(約9兆円)のつなぎ融資に応じたが、融資の条件は株主にとって極めて不利な内容だった。

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