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マルタ:
アラブの香り漂う地中海の島とアフリカ移民

  • スティーブ・モリヤマ

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2008年10月2日(木)

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 この島を初めて訪れたのは随分前のことだが、車窓から夜景を眺めながら、少なからず衝撃を受けたことを今でも鮮明に覚えている。まるで、アラブ世界に迷い込んだような錯覚を覚えたからである。

 それもそのはず、この国は、9世紀から12世紀までのおよそ250年間はイスラム帝国の支配下にあったからだ。現在はカトリックの国であるが、イスラム帝国支配の影響は建築物など、今でも街の至る所に見受けられる。

 マルタは、国際政治の世界でも歴史的に有名な場所である。1945年のヤルタ会談で事実上始まった東西冷戦は、89年末にこの島で終結が決定された。ソ連の社会主義体制にひびが入り、ベルリンの壁の崩壊など、東側陣営が音をたてて崩れていく中、マルタ島沖に浮かぶソ連の豪華客船マキシム・ゴーリキーの船上でマルタ会談が行われた。

 皮肉なことに、「ヤルタからマルタへ」というキャッチフレーズを生んだこの会談のわずか2年後に、ソ連は解体に至る。アラブの香り漂う地中海の島マルタを冷戦終結の舞台に選んだゴルバチョフにとっては、想定外の出来事だったに違いない。

EU加盟、ユーロ参加も、海外からの投資はまだまだ

 マルタは、2004年にEU(欧州連合)に加盟し、今年1月1日からはユーロを導入している。政府は、投資環境改善等に積極的に取り組んではいるものの、天然資源に乏しく、市場も小さいマルタは、なかなか思うように投資を誘致することができていないようだ。日系企業投資も最近はほとんどない。

 それでも近年、政府はオフショアビジネスの活性化やIT(情報技術)関連投資誘致等に積極的に取り組んでいるようだ。また、島国故に輸入依存体質であり、貿易収支赤字は、GDP(国内総生産)の3分の1を占める観光関連収入で補填している。

 日本との関係というと、「知られざる英語習得の穴場」として、日本から英語学習者が密かにこの島を目指すという話を聞いたことがある。人気の秘密は、ロンドンあたりの語学学校と違って、クラスに日本人だらけということがないからだろう。また、日本人に人気のあるマルチーズ犬は、マルタ原産である。

“国家の定義”に真っ向から挑む“マルタ騎士団”

 マルタは、様々な国に支配されてきたが、16世紀から18世紀末までこの島を領土としていたのが、マルタ騎士団(Sovereign Military Order of Malta)である。マルタ騎士団は、十字軍時代のパレスチナに生まれた聖ヨハネ騎士団が現在まで存続したもので、正式名称はロードスおよびマルタにおけるエルサレムの聖ヨハネ病院独立騎士修道会

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