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アンドラ:
自然変動が絶つか、不自然な情報遮断

  • スティーブ・モリヤマ

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2008年10月9日(木)

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 海外出張が多くほとんどブリュッセルにいない、筆者の週末の密かな楽しみは、自宅近くにある専門食材店を訪れることだ。この店は、欧州内で採れる変わった食材を扱っており、うまいものに目がないベルギー人たちでごった返している。

 狩猟解禁の今の時期は、ジビエ(野鳥・野獣系)ばかりだが、時々、「ピレネー山中で育てられたアンドラ産子羊」という肉を見かける。フランスとスペインに挟まれた小国、アンドラは、土壌が農耕に適さず、農作物をはじめ食料はほとんど輸入に頼っている。

 唯一あるのは、小規模だが、知る人ぞ知る“羊の牧畜”である。山間部で育てられた羊のしまった肉質は、欧州の美食家を唸らせる。長寿国としても知られるので、もしかしたら、そういう効果もあるのだろうか。

700年間、スペインとフランスの共同統治領

 欧州の平均的な人たちにとってアンドラは、スキーリゾートと免税品の買える国程度にしか認知されていない。実際、アクセスも悪く、スペインのバルセロナから車で2~3時間と観光局のパンフレットには書いてあるが、筆者がバスで行った時は、ぐねぐねとした山道を延々と進んだこともあって、体感時間はそれ以上だった気がする。そう書くと、秘境のように思えるが、首都アンドララベリャは、なんら特筆すべき特徴のない鄙びた田舎町である。

 この国は、13世紀末から700年間にもわたってスペインとフランスの共同統治領だった。その間、スペイン・カトリック教会のウルヘル司教とフランス国王(後には大統領)が国家元首を務めてきたが、1993年3月に独立し、同年7月には国際連合に加盟している。

 象徴的な国家元首は引き続き両者が務めているが、憲法では「主権はアンドラ国民にある」と明記されている。EU(欧州連合)には加盟していないが、事実上ユーロが流通しており、貿易相手の9割近くが、スペイン・フランスを中心としたEU諸国である。

 人口は7万5000人ほどの小国だが、この国には毎年1200万人近くの観光客が訪れるという。ただ、そのほとんどは、近隣諸国からくる日帰り客だそうだ。政府としては、観光客たちが少しでも長く滞在してくれるよう、観光開発に躍起になっている。

人口の3分の2は外国人の、「非協力的タックスヘイブン」

 アンドラのもう1つの顔は、タックスヘイブン(租税回避地)である。この国は、基本的に、無税の国であり、配当、利子所得、譲渡益等には一切税金がかからない。

 そのせいか、人口の3分の2は外国人である。最大の銀行であるアンドラ銀行(クレディ・アンドラ)には、スイスリヒテンシュタインとは比べものにならないが、欧州の富裕層の預金が眠っていると言われている。一説では、バチカンの資金も預金されていると言われているが、それはカトリック教会つながりのものかもしれない。

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