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「恐慌」正面突破~危機の教訓1993

蘇生するか日本経済 緊急手術待ったなし ケインズ政策通じぬ"平成恐慌"

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2008年11月4日(火)

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 日経ビジネスは2009年10月に創刊40周年を迎えます。この間、日本経済に深刻な影を落とす経済危機が繰り返し起きました。その都度、1929年「暗黒の木曜日」に端を発する世界恐慌の再来を恐れながらも、危機を乗り越えてきました。2008年秋、世界は同時株安と信用収縮に直面しています。創刊40周年カウントダウン企画として、過去の経済危機を伝えた記事を再録していきます。

第12回

平成不況はそれまでの戦後の景気後退と違う姿を見せ始めた。 内外の恐慌の歴史に照らして日本経済の蘇生には金融機関の救済でなく整理が不可欠と訴えた。 かつての土地、株への投機が現在では複雑な金融商品に変わったものの、構図は大きく変わらない。

* * *

金融機関の整理やむなし 安易な救済はシステムリスク増大

1993年12月20日号より

バブル崩壊後の日本経済は疑似恐慌状態にある。ここから抜け出すには資産・負債の清算が必要だ。土地流動化のためには、膨大な不良債権を抱えて行き詰まった金融機関の整理が避けられない。

(黒沢 正俊、長妻 昭、谷川 健三、小柳 建彦)

 「19世紀の古典的な景気変動」長すぎた好況の末の恐慌状態

 あるシンクタンクの幹部は最近、米国の証券会社幹部と意見交換し、「最近の経済をみるうえで、戦後ほぼ一貫して成長してきた先進国経済はもはや参考にならず、むしろそれ以前、19世紀の古典的な景気変動の方が参考になるという認識で一致した」と語る。

 実際、経済論争も150年以上前にあったこととよく似ている。英国で1839年に恐慌が発生した時、直前の好況時に貸し付けを増えるままに放置し、銀行券の発行を増大させたイングランド銀行に非難が集中した。その時イングランド銀行が銀行券の発行をコントロールできるとみる通貨主義者と、コントロールできないとみる銀行主義者の間で論争が起きた。これはバブル崩壊後の日本で、日銀がマネーサプライをコントロールできるかどうかを巡って起きたマネーサプライ論争とそっくりだ。

 19世紀は恐慌の世紀とも言われる。資本主義発祥の地、英国はほぼ10年おきに恐慌に見舞われた。恐慌という日本語はおどろおどろしいが、当時は景気変動の一過程と認識されていた。好況の末期に過熱した投機の破綻が恐慌であり、その後に不況が続いた。このため恐慌を防ぐには、景気の過熱による投機の行き過ぎを抑える以外にないと考えられ、銀行券の発行量を金の保有量に結びつける金本位制の確立につながった。

 それでも好況-投機-恐慌-不況のサイクルは基本的に変わらなかった。さらに20世紀になると「投機の対象が19世紀の綿花などの具体的商品から株式に移ったため、投機のエネルギーをケタ違いの規模で吸収できるようになり、投機を長く続けることが可能になった」と東京国際大学の関岡正弘教授は説明する。長く続いた好況と投機の反動は大きい。1920年代に未曽有の繁栄を謳歌(おうか)した米国は、29年のニューヨーク株式市場の暴落に端を発した大恐慌により、第二次大戦に突入するまで不況に苦しんだ。

 大恐慌以来60年間、資本主義経済は恐慌に見舞われていない。しかし最近、「今の日本経済は緩慢な恐慌状態にある」との見方が浮上してきた。物価や企業の売り上げ、鉱工業生産など多くの経済指標がマイナスを示す完全なデフレ状況にあり、経済が縮小均衡に向かっている。93年度、94年度と2年連続してマイナス成長になるとの予測もある。

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