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「恐慌」正面突破~危機の教訓2005

キャッシュリッチ企業の研究、あの時のカネが会社を伸ばした(日本たばこ産業)

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2008年11月17日(月)

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 日経ビジネスは2009年10月に創刊40周年を迎えます。この間、日本経済に深刻な影を落とす経済危機が繰り返し起きました。その都度、1929年「暗黒の木曜日」に端を発する世界恐慌の再来を恐れながらも、危機を乗り越えてきました。2008年秋、世界は同時株安と信用収縮に直面しています。創刊40周年カウントダウン企画として、過去の経済危機を伝えた記事を再録していきます。

第21回

2008年、金融危機が続く中、企業業績の悪化が顕著になってきた。
しかし、日本企業の体力はここ数年の最高益更新で強くなった。
海外企業の買収で一気に攻める企業も。
事実上、無借金のキャッシュリッチ企業はかつて勝負どころでどう動いたか。

* * *

JT、1999年5月、買収で世界ブランド手に

2005年1月24日号より

東証1部上場の4割が実質無借金。
潤沢な資金を何に使っていいのか分からない。
そんなキャッシュリッチ企業が抱える悩みを克服した会社がある。
買収に賭けたJTと社風刷新に利用したTDKだ。
大きな成長につながるキャッシュの使い道は本当に消え失せたのか。
数年前、多額のキャッシュを投じた2社のその後を検証する。

(宮東 治彦、小平 和良、星 良孝)

 「今日は忠臣蔵の討ち入りの日だ。今から泉岳寺に行かないか」

 2004年12月14日午後8時過ぎ、日本たばこ産業(JT)の社長、本田勝彦は会議後の食事の席で突然、こんな提案をした。この日は、海外のたばこ事業の報告を受ける毎年恒例の会議を開いていた。海外たばこ事業を統括する子会社、JTインターナショナルからはフランス人の社長、ピエール・ド・ラボシエールら数人の外国人も出席していた。

「お金をどぶに捨てる」と批判

 本田はそのまま、日欧の幹部を引き連れて、義士が眠る東京都港区の泉岳寺を参拝した。「文化が異なる人と事業をやるには、お互いを理解して尊敬し合うしかない」。本田は事あるごとに社員にこう話す。海外企業の買収という大勝負に出て、成功を手にした本田の偽らざる思いだ。

 「買収価格が高すぎる。JTはお金をどぶに捨てるようなもの」

 「専売公社が前身の会社に外国企業を経営できるわけがない」

 5年前の1999年、当時は副社長だった本田の耳にこんな批判が次々と届いていた。それも無理はない。JTは9424億円という当時過去最高額のM&A(企業の合併・買収)を発表し、世間をあっと言わせた。しかも、買収したのは米RJRナビスコの海外たばこ、つまり米国を除く世界中でのたばこ事業だった。大銀行や大証券が相次いで破綻し、世間は日本経済の先行きを悲観していた時代だ。キャッシュリッチ企業の代表格と見られていたJTの大勝負も世間には無謀と映った。

 本田は今もその頃に浴びた批判を忘れられない。JTにとっても本田自身にとっても、のるかそるかの大勝負だった。JTは当時でも国内シェア70%を握る独占企業。しかし、国内たばこは年間約2%のペースで需要が落ちる典型的な成熟産業だ。さらに健康面から規制の強化も予想される成長性に乏しい事業だった。

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