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「恐慌」正面突破~危機の教訓2001

やけっぱち日銀、“ムダ玉”乱発

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2008年11月21日(金)

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 日経ビジネスは2009年10月に創刊40周年を迎えます。この間、日本経済に深刻な影を落とす経済危機が繰り返し起きました。その都度、1929年「暗黒の木曜日」に端を発する世界恐慌の再来を恐れながらも、危機を乗り越えてきました。2008年秋、世界は同時株安と信用収縮に直面しています。創刊40周年カウントダウン企画として、過去の経済危機を伝えた記事を再録していきます。

第25回

デフレと構造問題に悩んだ2001年の日本経済。
デフレ下での金融緩和は経済学者の間でも意見が分かれた。
これからの世界経済の行方も、当時と同じ問題に直面するのか。

* * *

強まる政治圧力、一か八かの猛烈緩和しかない?

2001年9月17日号より

構造改革が本番を迎えようとしている中で景気低迷が深刻だ。
「経済の体温」とも言われる物価の下落基調は何を意味するか。
1930年代の世界大恐慌時との対比が再び取りざたされる。
人類史上経験のない未踏の金融政策遂行を迫られる日銀。
日本経済は果たして危機の淵から抜け出せるか。

(橘高聡、花渕 敏)

 「チェッ、バカなことを…」。8月14日午後、塩崎恭久・衆院議員は東京・永田町にある国会議員会館の自室で思わず舌打ちした。

 日銀はこの日の政策委員会・金融政策決定会合で日銀の当座預金残高を6兆円に増額するなどの一段の量的緩和策を決めた。日銀マンとして10年強、金融政策の機微に触れた経験を持つ塩崎議員は「いくら金融緩和しても通貨供給量はそれほど伸びず、まして実体経済にほとんど影響がない」と断じる。「不良債権処理とそれを通じた企業・産業の再生こそが最重要課題」と主張する同議員には、不良債権の処理を先送りにして金融政策につけが回されているように見える。

 しかし、永田町ではこうした声をかき消すように、7月末の参院選を契機に日銀に対する風圧が強まっている。

 口火を切ったのは、参院比例区で約160万票を獲得、トップ当選を果たした舛添要一氏だ。当選直後のインタビューで「日銀に金融緩和を求めていく」と突如、言い出した。マネーが一向に増えないことが景気回復を遅らせていると見る舛添議員は、「日銀に必要なのは権威であって立法権ではない。金融政策の政策目標を決めることができるのは国民に選ばれた我々政治家だけだ」と、気炎を上げる。

 これに呼応したのが山本幸三、渡辺喜美の両衆院議員。旧大蔵省出身の山本議員は、「金融政策の失敗こそが日本経済を苦境に陥れた元凶」と強調。学識経験者やエコノミストをブレーンに据え、デフレこそが不良債権問題を深刻化させているという認識を持つ渡辺議員も昨年、日銀法改正試案を発表するなど、日銀攻撃の急先鋒に立つ。

ゼロ金利復活と言えず量的緩和に

 山本、渡辺、舛添の3議員が代表世話人を務め8月9日に初会合を開いた日銀法改正研究会は、衆参50人を超す自民党議員が名を連ねた。3年半前、約半世紀ぶりに改正されたばかりの日銀法の再改正をちらつかせ、追加緩和策を迫る。同研究会の座長である山本議員は「政府の経済政策との整合性を図る責任があることをより強く明示する日銀法改正は、議員としてのライフワーク」と言い切る。

 8月の突然の政策変更の背景には、こうした政治の圧力が見え隠れする。日銀幹部はこうした見方を否定するものの、増渕稔・日銀理事はNHKの番組で「さらなる金融緩和が必要になった時は、日銀以外の意見も参考にしながら柔軟に考えていく」と語り、9月以降、一段の金融緩和の可能性があることを示唆する。

 1998年4月に施行された改正日銀法では、政府などからインフレ的な経済運営を求める圧力を排除するため、中央銀行の独立性を高める方向が打ち出された。本来、中央銀行は政府にとって侵してはならない聖域とも言える存在。本丸である構造改革の難航が予想される中で、「安易に日銀にしわ寄せしようとしている」と見られるのは、政治家にとって得策ではないはずだ。

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