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「恐慌」正面突破~危機の教訓1993

S&L崩壊で大量の不動産在庫

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2008年11月26日(水)

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 日経ビジネスは2009年10月に創刊40周年を迎えます。この間、日本経済に深刻な影を落とす経済危機が繰り返し起きました。その都度、1929年「暗黒の木曜日」に端を発する世界恐慌の再来を恐れながらも、危機を乗り越えてきました。2008年秋、世界は同時株安と信用収縮に直面しています。創刊40周年カウントダウン企画として、過去の経済危機を伝えた記事を再録していきます。

第27回

1980年代末、米国の貯蓄金融機関の経営が次々と行き詰まった。
融資の焦げ付いた不動産は簿価の7~8割引きで投資銀行へ。
2008年、投資銀行などを悩ませる米国の不動産や証券化商品の価格は定まっていない。

* * *

米国は官民一体で流動化、仲介者が安く買い取り、さばく

1993年1月18日号より

土地を抱えて行き止まりの日本と異なり、米国には政府の手で不良資産を流動化する仕組みがあり、それを扱って大きな利益を得る業者が存在する。米国版「土地買い取り機関」の実態は。

(酒井 綱一郎、長妻 昭、長谷川 直樹、埴岡 健一=ニューヨーク)

 経営が行き詰まった住宅ローン専門の貯蓄金融機関(S&L)の資産を接収し、民間に放出するための政府系機関、整理信託公社(RTC)が米国で設立されたのは89年8月。現金、証券、債券や住宅ローンなど、市場性が高く処分しやすいものから順次売却してきたが、不良債権化した商業用不動産向け融資や抵当流れ不動産(担保権の実行により保有された不動産そのもの)の放出が、ようやく昨年から大々的に始まった。

牛耳るのは投資銀行、ノンバンク、利益率は購入価格の15~30%

 こうした取引を牛耳る「バルク・バイヤー」と呼ばれる仲介者が存在する。RTCから安値で大量に資産を買い取り、それを第三者に高値で売って大きなサヤを抜くのだ。

バルク・バイヤーは政府の機能を補完し利益をあげる

 こうした取引の例をいくつかあげてみよう。

 GECC(GE系の米国最大のノンバンク)グループは、簿価(RTCがS&Lから引き継いだ帳簿上の価格)10億4000万ドルの不動産融資債権などを約5億ドルで買い取った。この価格は簿価の5割引き、当初RTCが付けた販売希望価格(定価)からでも3割引き。

 ある有力資産家を中心としたグループは簿価2億2000万ドルの不動産融資と抵当流れ不動産を、簿価や定価から8割引きの4100万ドルで落札。ブラックストーン・グループやゴールドマン・サックスなどの連合は同様の資産を簿価の7割引き、RTC定価の2割引きで購入した。

 主要プレーヤーはゴールドマン・サックス、モルガン・スタンレーなど投資銀行、高度なノウハウを持つノンバンク、小規模な金融のプロ、それに個人大資産家ら。不動産業者ではない。

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中村 克己 元ルノー副社長、前カルソニックカンセイ会長