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「また見た風景」のシティ救済の後は

  • ハンカー・オジヤサール

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2008年11月28日(金)

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 またもや、米政府による大手金融機関の救済が決定した。シティが抱える不良資産のうち3060億ドルまでの損失について政府が保証にかかわる。具体的には、損失の約1割に当たる290億ドルまではシティが損失処理するが、残りについては、その約9割が政府が保証する。ただし政府の保証は米財務省が50億ドル、FDIC(米連邦預金保険公社)が100億ドルを上限とし、残りについてはFRB(米連邦準備理事会)が一定の条件の下で融資する。

 この政府支援策の決め方は、これまでのファニーメイ(米連邦住宅抵当公社)やフレディマック(米連邦住宅貸付抵当公社)などと同じものだった。破綻の噂が流れ、株価が急落したのを受け、日曜の夜まで交渉が続いた末、政府が介入するというパターンだ。

 さらにこれまでと同じなのは、支援先の詳細な情報が開示されていないこと。シティの詳しい資産内容について開示されていないため、今回の支援でシティが危機の状況から脱することができるのか、投資家は確固とした安心を持ちあぐねる。

 こうした状況で、市場は底打ちするのだろうか。

 11月24日のダウ工業株30種平均株価の終値は5%上昇したが、これは株価があまりに低すぎたために、当然起こった反発という面が大きい。この1年でシティ株は50%も下がっていることを考えれば、株価の反発はしばらく続くかもしれない。

 だが、財務内容の透明性が確保されていない現状では、市場の不安は消えない。実際、政府の支援策が発表されても、アジアの市場や米国の先物市場はさほど値上がりしなかった。

創業したての自動車ベンチャーも求める政府支援

 さらに、今後も財政支出が拡大し続ける可能性が高いことも不安要因だ。政府支援を求める企業は日増しに増えているのだ。創業したてのベンチャー企業で、商品の電気自動車の販売を始めたばかりの米テスラ・モーターズも、政府の支援を求めている。

 米GM(ゼネラル・モーターズ)や米フォード・モーターなど自動車業界が求めていた250億ドルの融資は、初回の請求では却下された。だが、12月に再び議会で公聴会が開かれる予定となっており、財政支援が認められる可能性は高まっている。

 金融業界に投じた金額に比べれば、自動車業界が求めている250億ドルは少ないと思えるかもしれない。だが、破綻を防ぐには不十分な額であり、さらに多くの資金が必要になる可能性もある。

 今回、先を争うように政府支出を行っているのは、大恐慌時の反省がある。当時、政府の対応が遅れたことで深刻な不景気になったと考えられているからだ。今回は逆に政府全体が過剰に反応してしまう危険をはらんでいる。

米国債利回りが急上昇するリスクも

 現在の政府の対応には、債券市場の状況が大きな悪影響を及ぼしている。米国債(財務省証券)の利回りは非常に長い間下がり続けてきたため、適正な判断が妨げられているのだ。

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