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変額年金、厚化粧の下に隠された素顔にびっくり

  • 内藤 眞弓

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2008年12月2日(火)

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 今から6年前のある日。某メガバンクの支店では銀行窓口での保険販売の2次解禁に向け、行員を集めて勉強会が行われていました。
 
 担当者が変額年金の商品説明を一通り終えた後、それまで黙って聞いていた支店長が、腑に落ちないといった様子で言ったのが「…この商品のどこがいいんだ?」という一言。同席していた部下たちは「支店長! それを言ってはダメです」と口封じに大慌てした――。こんな話を知り合いの銀行員から聞いたことがあります。
 
 数字(ノルマ)を課されると、ただひたすら目標達成に向けて突っ走るのは営業マンの性。数千万円単位、時には億単位の保険料を集めてくる行員を、この支店長は複雑な思いで眺めていました。「真っ当に説明したら、こんなにお金が集まるわけがないと思うんだが…。妙なトラブルにならなければいいけれど…」。

「こんなはずじゃなかった」と変額年金に苦情が殺到

 その後はご存じの通り、この支店長の憂いが現実のものとなってしまいました。「銀行の商品だと思ったのに違うの?」「投資をしたいわけじゃなかったのに」などの契約者からの苦情が続出。ファイナンシャルプランナーである私のところにも、「母親が定期預金の満期の手続きに銀行に出向いて行ったら変額年金を勧められた。預金だと思って契約したら保険会社の商品で、解約したら80万円も損をすると言われた」という相談が持ちかけられました。

 しかし、これらのトラブルはまだほんの“さざ波"のようなものだったと思い知らされることになりました。米国発金融危機の大波が日本の変額年金を襲ったのです。一応「変額年金保険」であることを認識して加入した人からも、「こんなはずじゃなかった!」と苦情が殺到しているようです。

 契約者にしてみれば、厚化粧に騙されてトラの子のお金を変額年金に投じてしまったところ、金融危機という大波にもまれてお化粧がはげ落ち、素顔があらわになってびっくり仰天といったところでしょうか。

 そもそも変額年金とは、契約者が払う保険料を株や債券で運用し、年金という形で受け取るものです。発売当初は、あらかじめ用意された複数の特別勘定(注)を契約者が選択し、運用を行うものが主流でした。

 (注)特別勘定:運用実績に応じて、支払われる保険金などの金額が変動するタイプの保険の資産を運用する勘定のこと(一定の予定利率を契約者に保証しているタイプの保険の資産を運用する勘定は一般勘定)

 そのうち、保険会社にとってのクライアントである銀行が売りやすいように、年金原資最低保証などが主流となり、それに伴って特別勘定の選択の余地は少なくなり、あらかじめ債券や株式の割合を決めたバランス型しか選択できなくなってきました。投資信託と異なり、受取時まで運用益に対する課税は繰り延べになり、死亡時に受け取る保険金は通常の生命保険と同様、「500万円×法定相続人数」の非課税枠が使えます。

 こういったリスクのある変額年金に各社は様々な厚化粧を施して、契約者に魅力をアピールしてきました。その厚化粧とは、どんなものだったのでしょうか。

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