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「恐慌」正面突破~危機の教訓1997

山一証券消滅の衝撃

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2008年12月3日(水)

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 日経ビジネスは2009年10月に創刊40周年を迎えます。この間、日本経済に深刻な影を落とす経済危機が繰り返し起きました。その都度、1929年「暗黒の木曜日」に端を発する世界恐慌の再来を恐れながらも、危機を乗り越えてきました。2008年秋、世界は同時株安と信用収縮に直面しています。創刊40周年カウントダウン企画として、過去の経済危機を伝えた記事を再録していきます。

第32回

11年前、北海道拓殖銀行に続き、4大証券の一角、山一証券が経営破綻した。
戦後日本経済が初めて経験した、大手銀行・証券の連続破綻。
日本が経験した金融危機の本格的な幕開けだった。

* * *

市場発の破綻、広がる不安の連鎖
世界経済停滞のきっかけになりかねない

1997年12月1日号より

山一証券の消滅は、金融市場で「不安の連鎖」が起きていることを見せつけた。金融機関が破綻しても、預金者や投資家の資産を全額保護すれば、信用不安の連鎖は起きないと思っていた大蔵省、日本銀行にとって、金融機関がお互いに疑心暗鬼に陥って金融市場で貸し渋りが起きるとは思ってもみなかっただろう。金融市場における信用の収縮は、金融機関の淘汰を通じて企業の資金繰りを圧迫し日本経済に厳しい試練をもたらす。また、世界経済の牽引車にもなっている米国景気にも悪影響を及ぼす懸念がある。

(田村 俊一、小栗 太)

 金融市場の不安連鎖は、預金者や投資家に直接見えないが、深刻な事態に陥っている。

 三洋証券、北海道拓殖銀行と、大手金融機関の経営破綻が相次いだ直後の11月20日の早朝。東京・日本橋の日銀本店に、コール市場での取引を仲介する短資会社6社のトップが密かに呼び込まれた。「いったい何事か」と互いの顔を見合わす各社トップに対し、日銀の営業局幹部はこう切り出した。「市場での短期資金の貸し借りが円滑に進むように、何とか協力してほしい」。

 この話を伝え聞いた市場参加者の1人は「金融当局が例の噂のもみ消しに躍起になっている。噂は本当だ」と直感したという。例の噂とは、数週間前から短期市場に流れていた「17日に拓銀、25日には山一が資金繰りで行き詰まる」との憶測のことだ。この両日、拓銀と山一はそれぞれ市場から借り入れていた大口の短期資金の満期日を迎えるといわれていた。そして、実際に拓銀が資金繰りの破綻から経営に行き詰まり、「いよいよ次は山一か」との疑心暗鬼が市場中に渦巻いていた矢先のことだった。

「噂」に巻き込まれまいと躍起

 山一の経営破綻が報道された22日の深夜。同社の主力銀行である富士銀行は突然、1枚の発表資料をマスコミに配布した。

 「仮に、山一証券が自主廃業になった場合でも、先に発表した当行の97年度損益見通しについては、現在のところ修正の必要はないと判断している」

 富士銀行は総資産50兆円を超え、上位都銀の一角を占める銀行。こんな大手銀行でさえ、市場の反応を恐れて“弁明”するほど、金融機関の間で資金の貸し渋りがさらに強まるとの懸念が広がっている。

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