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「恐慌」正面突破~危機の教訓1998

生保危機再び

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2008年12月5日(金)

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 日経ビジネスは2009年10月に創刊40周年を迎えます。この間、日本経済に深刻な影を落とす経済危機が繰り返し起きました。その都度、1929年「暗黒の木曜日」に端を発する世界恐慌の再来を恐れながらも、危機を乗り越えてきました。2008年秋、世界は同時株安と信用収縮に直面しています。創刊40周年カウントダウン企画として、過去の経済危機を伝えた記事を再録していきます。

第34回

株安が生命保険会社の経営を直撃――。
10年前、日本経済を襲った試練が2008年にも首をもたげている。
10年の時間を経て、日本の生保は課題をクリアしたのか。

* * *

黒字決算の裏で広がる病巣

1998年9月21日号より

保有契約高の純減、拡大する逆ザヤ問題、枯渇する含み益――。生命保険会社の薄氷を踏むような経営が続いている。危機はいつ顕在化するかもしれないが、契約者保護の仕組みは未整備で、契約者は犠牲を強いられそうだ。前例踏襲、行政頼みの過去の経営から早急に抜け出さない限り、生保はその存在意義さえ問われかねない。

(毛利 靖子)

 日産生命保険の倒産から1年半。生保危機は、もう去ったのだろうか。

 答えはノーだ。むしろ、生命保険会社の経営は昨年よりも一段と苦しくなっているかもしれない。

低金利、株安が生保の資産運用を直撃

複数の生保が決算法を変えて延命

 実は1997年度決算では、本来なら決算期末を無事に越えることができなかった生保が複数あった。4月以降も何とか営業を続けてこられたのは、大蔵省が特殊な決算手法を使うよう指導したからだ。千代田生命保険、協栄生命保険、第百生命保険、東邦生命保険、東京生命保険は保有上場株式の評価方法を期末の時価ではなく帳簿価格で評価する原価法に替え、株式評価損の計上を免れた。

 さらに東邦生命と第百生命は、保険商品から将来受け取る収益を97年度末にまとめて先取りする「財務再保険」(保険契約の一部を再保険会社などに移転して手数料として得た一時金を自己資本に充てる手法)を使い、どうにか決算書を繕った。財務再保険は96年後半に急きょ大蔵省が導入を検討し、97年度決算で初めて生保に利用を認めた。第百生命の場合、97年度決算で100億円の財務再保険収入を計上しなかったら、最終損益は黒字にならなかっただろう。

 財務再保険が使えなかった場合は、「(契約者への保険金支払いに備えて積み立てる)責任準備金の積み立てを先送りする会計基準に変更するしかなかった」と同社幹部は証言する。だが、第百生命はすでに準備金の一部について積み立てを先送りする方式をとっており、仮に会計基準を変更しても一時的に計上できる収益は限られていた。

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