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カルロス・ゴーンがGMを救う

2008年12月22日(月)

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 世界的に広がる信用収縮の波にのまれ込まれた米GM(ゼネラル・モーターズ)の再生は、日産自動車7201と仏ルノー両社の社長を務めるカルロス・ゴーン氏に任せるべきだ――。米国でこんな論調が目立っている。

 深刻な経営危機に陥っていたGM、フォード・モーター、クライスラーのビッグスリー(米自動車大手3社)。12月19日、ジョージ・ブッシュ大統領がGMとクライスラーに公的資金を活用したつなぎ融資を決めた。ひとまず救済されたとはいえ、3月までに抜本的な再建計画を策定するわけで、経営刷新によってトップ退任が求められる雲行きだ。

 当然、経営刷新後に誰が自動車大手を率いるかに注目が集まる。中でも米国の象徴でもあるGMのトップだ。CEO(最高経営責任者)のリチャード・ワゴナー氏は取締役会から厚い信頼を得てきたものの、会社分割など大胆なリストラを実行するには力不足との見方が強まっている。

 米フォーチュン誌のシニアエディターで、30年に及ぶ自動車業界取材歴を持つアレックス・テイラー氏は、「誰がGMワゴナーの後任になれるか?」と題した記事の中で、ゴーン氏の名前を挙げた。日産の経営立て直しで「歴史的な偉業」を達成したからだ。

 テイラー氏は、後任候補としてGM社長のフリッツ・ヘンダーソン氏や米ゼネラル・エレクトリック(GE)前CEOのジャック・ウェルチ氏にも言及している。しかし、ヘンダーソン氏は内部昇格である点が不利であり、ウェルチ氏は73歳という年齢などがネックになると指摘している。

良いGMと悪いGM

 ハーバード大学ビジネススクール教授で、『リーダーへの旅路』の著者であるビル・ジョージ氏は、ビジネスウィーク誌ウォールストリート・ジャーナル紙へ寄稿し、単刀直入にゴーン氏を推している。

 「GMは『良いGM』と『悪いGM』へ2つに分割されるべきだ。『良いGM』では、GMの文化に染まっていない人物を外部から招き入れる必要がある。新CEOに最もふさわしいのはゴーン氏だ。ワゴナー氏には『悪いGM』の後始末を任せればいい」

 もちろん、GMがゴーン氏に実際に接触したかどうか不明だし、仮に接触したとしてもゴーン氏が受け入れるとは限らない。ビッグスリーに限らず、自動車業界は世界的に苦境に陥っており、ルノーと日産も例外ではない。

 ゴーン氏自身は何も語っていない。11月19日、米経済テレビ局CNBCの人気キャスター、マリア・バーティロモ氏から直撃インタビューを受けた。

コメント11件コメント/レビュー

日産の場合も組合が強すぎて再建が後手に回ったという経緯があり、そのためにルノーによる救済とCOOの招聘という非常手段を取った。ゴーン氏をただのコストカッターと見るのはさすがにちょっと過小評価過ぎるだろう。販売政策の改革や大胆なラインナップの見直しとデザインへのてこ入れなど見るべきところは多くある。確かに現在のGMは当時の日産に重なって見える部分が大きい。ただしUAWは一企業の労組とは違う強大な圧力団体であり政治への影響力が強いので同列に論じられない。日産と組合は一蓮托生だったがUAWはビッグスリーをつぶしてでも自分達の既得権益を守る勢いだ。この状況では誰であれ火中の栗を拾うのを躊躇するであろう。(2008/12/24)

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いただいたコメント

日産の場合も組合が強すぎて再建が後手に回ったという経緯があり、そのためにルノーによる救済とCOOの招聘という非常手段を取った。ゴーン氏をただのコストカッターと見るのはさすがにちょっと過小評価過ぎるだろう。販売政策の改革や大胆なラインナップの見直しとデザインへのてこ入れなど見るべきところは多くある。確かに現在のGMは当時の日産に重なって見える部分が大きい。ただしUAWは一企業の労組とは違う強大な圧力団体であり政治への影響力が強いので同列に論じられない。日産と組合は一蓮托生だったがUAWはビッグスリーをつぶしてでも自分達の既得権益を守る勢いだ。この状況では誰であれ火中の栗を拾うのを躊躇するであろう。(2008/12/24)

ゴーン氏がやったのはコストカットくらいでしょう。一時的な効果はあっても、持続的な成長を生み出すものではありません。日産は危篤状態は脱したかもしれませんが、成人病の塊ですから、再生はしたとまではまだまだ言える状況ではない。企業、特にメーカーの価値はどれだけ売れる製品を作れるかにかかっているが、日産にはまだまだヒットといえる車がないのは致命的。GMに至ってはコストカットもままならないとなれば、誰がやっても同じ?という疑問も。(2008/12/23)

ゴーン氏が日産の再建にあたって取り組んだことは「無駄を徹底的に省き、部品調達はじめ全てを見直してコストを下げること」と「メーカーの都合ではなくユーザーに喜んでもらえる車づくりの本道に立ち帰ること」の大きく2点だと認識している。前者は「コストカッター」の手腕を遺憾なく発揮したからこそ現在の日産があるわけで、これはまさしくミシュラン-ルノー時代に磨いた腕の成果といえるが、重要なのは、単に従業員をリストラしただけではなく上層部の体制にもメスを入れ、まさに意識改革と並行して進めたことと、リストラされる側の従業員に対しても真摯に直接向き合い、自ら泥をかぶって行ったことは高く評価されるべきものと考える。問題は後者、肝心の「魅力ある車づくり」という点だが、それこそここは評価が分かれる。最近ではGT-Rを復活させて久々に興奮させてくれたが、他のいわゆる売れ筋の車種となると個人的には疑問なのでゴーン氏にとってはまだ道半ばなのかもしれない。となれば、組織としても車としてのパッケージとしても無駄の権化のように見えるGM再建を引受ける可能性は極めて低いと思うし、また手を出すべきでないと思う。(2008/12/23)

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