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「恐慌」正面突破~危機の教訓2004

パンドラの箱を開けたカネボウ救済劇

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2008年12月24日(水)

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 日経ビジネスは2009年10月に創刊40周年を迎えます。この間、日本経済に深刻な影を落とす経済危機が繰り返し起きました。その都度、1929年「暗黒の木曜日」に端を発する世界恐慌の再来を恐れながらも、危機を乗り越えてきました。2008年秋、世界は同時株安と信用収縮に直面しています。創刊40周年カウントダウン企画として、過去の経済危機を伝えた記事を再録していきます。

第47回

金融危機からの脱却を促進する時限組織として注目を集めた産業再生機構。
仕組みを作れば、問題がすぐに解決するわけではなかった。
2008年、世界を覆った危機はいつ出口を見出せるか。

* * *

「隠れ損失」の疑念ぬぐえず

2004年3月15日号より

そこにいた誰もがカネボウ会長兼社長、帆足隆の凄惨な姿に息をのんだ。カネボウと産業再生機構の交渉での出来事だった。「3500億円プラス数百億円が限界」。再生機構側から、買い取りの金額が提示されると、帆足は表情をこわばらせて食い下がった。

(特別取材班)

 「そんなに安いはずがない」

 次の瞬間には、テーブルを立ってトイレに駆け込む。吐き気をもよおしていることは一目瞭然だった。外科手術を受けてから日が浅い帆足の体調は、明らかに良くない。そこへ衝撃的な数字の提示。帆足の顔に苦悩がにじむ。

 カネボウが目論んでいた化粧品事業の評価額は5000億円。花王が提示した4400億円をも上回る金額を、再生機構から引き出せると踏んでいた。

化粧品の収益が半減

 だが、再生機構は予想以上に化粧品事業が傷んでいる事実をつかんでいた。2003年3月期の化粧品事業の連結営業利益は321億円。ところが、2004年3月期は160億~170億円に半減する見通しなのだ。昨年10月の花王との統合計画発表以来、徐々に販売が落ち込んできた結果だという。ブランドイメージが生命線の化粧品事業で、花王との統合話が消費者心理に微妙な影響を与えたと推察できる。再生機構の傘下に入った「国有化粧品メーカー」となれば、さらにブランド価値が落ちる心配がある。花王が弾き出した4000億円を超えるカネは注ぎ込めない。

5事業中4事業が赤字

 カネボウが描いていた「本体は自力で再建する」というシナリオは崩れた。629億円の債務超過を帳消しにしたうえに、5200億円という巨額の借金を適正値まで圧縮することは困難だ。5日には、カネボウ本体から分離する化粧品新会社に再生機構が計3800億円を支援し、出資比率を86%としてカネボウの連結対象から外す枠組みが固まった。もはや、本体も再生機構に再建を委ねるしか道はない。

 「手塩にかけて育てた娘(化粧品事業)を差し出すのは、身を切られる思いですよ。そうしてまで(本体を)再建しようとしているのに、何でマスコミに叩かれるんだ」

 副社長の石坂多嘉生は、報道機関に対する不快感をあらわにしていた。

 だが、2003年9月中間期の連結決算で明らかになったように、残された4事業はすべて営業赤字に陥っている。

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