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脱パニックは必至、悪材料に反応薄の潮目

  • ハンカー・オジヤサール

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2008年12月25日(木)

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 現在、米国政府はパニック状態に陥っている。

 米FRB(連邦準備理事会)が過去に例のない介入策を始めた傍らで、米財務省は巨額の財政出動を続けている。米議会は企業救済に乗り出そうと四苦八苦している。バラク・オバマ米次期政権は大規模な景気刺激策を準備中だ。

 そうした中、市場では底打ち感が漂い、投資家はゆっくりと慎重にではあるが、好機に乗じる動きを見せ始めている。それが景気循環による自然の成り行きなのか、政府介入の効果なのかは不透明だ。こう考えると、大規模な政府介入を正当化してよいのかは疑問だ。

 米国の政策金利であるFF(フェデラルファンド)金利が年0.25%にまで引き下げられると予想していた者は少ない。さらに予想外だったのは、FF金利の誘導目標がこれほど素早く、日本銀行の政策金利よりも低い水準にまで引き下げられたことだ。

 だが、FRBはリスク回避を優先させた。FF金利の誘導目標を「年0.0~0.25%」に設定するとともに、中長期物の米国債(財務省証券)や住宅ローン担保証券(MBS)の買いオペなどを通じて量的緩和策を拡大すると発表した。さらに確実な政策効果を期待してか、当面は超低金利が続くと、ベン・バーナンキFRB議長が発言。金利先安観をあおることで長期金利を引き下げるのが狙いと思われる。

予想通りのドル安、懸念はマネタリーベースの増加

 その結果、予想通りドルは急落。主要通貨に対し著しく急速に下落した。

 今のところ、バーナンキ議長はドル安に対する懸念を全く示していない。実際には、過去(FRB議長就任前)の発言からも明らかなように、同議長は景気テコ入れ策としてのドル安を容認する考えであることが知られている。

 現在の状況下では、ドル安は恐慌を回避するために必要な代償と受け止められているようだ。だが、心配なのは下落ペースが速すぎる点だ。今後2~3年はマネタリーベースの拡大は避けられない。

 マネタリーベースは既に景気後退が始まって以来45%近く増えている。低金利が続き不況が長引いた場合、特に米国の景気回復が他国より遅れた場合には、ドルの価値は危険なほど低い水準まで落ち込む恐れがある。

 こうしたドル安に加え、米国の個人消費の低迷が続けば、対米経済依存度が高い国の経済が、深刻な打撃を受けることにもなる。中国政府は既に巨額の景気刺激策を発表した。だが、2009年にさらに巨額の刺激策が必要となった場合には、財源を確保するために米国債を売却せざるを得なくなるかもしれない。

 そうなれば、貿易相手諸国による大量保有で、バブル状態にある米国債市場が暴落する危険もある。しかも、ちょうど米国が巨額の借金を必要とする時期と重なってしまう。

株式、社債、原油市場に変調

 重大な問題点は、まだある。こうした政府介入策は、市場にどう影響するのだろう。信用収縮はまだ続いているが、市場は底入れしてきている。株式市場は以前ほど、悪材料に過敏に反応しなくなりつつある。

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