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アップルCEOは、公人か私人か

2009年1月19日(月)

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 上場企業のトップは自らの健康状態についてプライバシーを盾にして秘密にしてもいいのか。それとも包み隠さずに真実を語らなければいけないのか。

 この問題を巡り、米国では百家争鳴の状況になっている。米アップルのCEO(最高経営責任者)であるスティーブ・ジョブズ氏が今月14日、6月末まで現場を離れ、病気の治療に専念すると発表したからだ。

 少なくとも投資家の視点に立つと、アップルとジョブズ氏の対応はおそまつだった。米ニューヨーク・タイムズ紙のコラムニスト、ジョー・ノーセラ氏は15日付のブログで「ジョブズ氏は真実を語っておらず、投資家の信頼を失っている」と断じている。

1日で時価総額は500億円以上吹き飛ぶことも

 携帯音楽プレーヤー「iPod」や携帯電話「iPhone」をはじめ革新的な商品を送り出してきたジョブズ氏は、米国を代表するカリスマ経営者である。同時に、自ら創業したアップルと一心同体であり、「スティーブ・ジョブズがいないアップルはアップルではない」とも言われている。

 それだけに、ジョブズ氏の健康状態はアップル株を保有する投資家にとっては重要事項であり、見過ごせない問題だ。14日の時間外取引では、アップル株は売りを浴びて10%も下落した。

 昨年6月の製品発表会でやせ細った姿を見せて以来、「ガンの再発か」という憶測が飛び交っている。ジョブズ氏は2004年、すい臓ガンの治療を受けているからだ。しかし、やせた原因についてアップルは「ただの風邪(common bug)」と説明するだけで、ジョブズ氏も沈黙したままだった。

 そんな環境下で、アップルは昨年12月16日、同社関連製品の大型見本市「マックワールド」でジョブズ氏による恒例の講演を取りやめると発表した。「講演できないほど健康状態が悪いのか」との見方が広がり、翌日の取引でアップル株は急落した。

 その日だけで、株式時価総額は500億円以上も吹き飛んだ。1人の経営者の健康を巡る憶測だけで、巨額の富が影響を受けるのである。それなのに、ここでもアップルは「CEOの健康は個人的な問題」と主張し、何も説明しなかった。

ちぐはぐな説明

 年明けの1月5日になって、ジョブズ氏はようやく自らの健康問題について語った。原因は「ホルモンバランスの悪化」であり、「すでに治療を始めており、CEOの職務も続けられる」と説明した。具体性に欠けた説明であったにもかかわらず、アップル株は急騰し、同日だけで同社の時価総額は300億円以上増えた。

 ところが、ジョブズ氏は14日の発表では一転して「健康状態は当初予想以上に複雑」と説明し、半年間は現場を離れて治療に専念することになったのである。ガンとの関係なども含め不明な点がなお多く、投資家の間では「本当に半年後に復帰できるのか」といった疑念が根強い。

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