1月20日に公表された政府の月例経済報告は、「景気は急速に悪化している」という異例の厳しい表現で、日本の景気が急激に悪化していることを伝えています。事実、日本の経済活動は、かつて例を見ないほどのスピードで落ち込みつつあります。
日本の景気は2007年10〜12月頃から景気後退局面に入っているのですが、特に、2008年10月以降、景気の落ち込みは激しくなっています。現時点で判明している経済指標から浮かび上がってくる経済の姿を概観してみましょう。
昨秋の経済の落ち込みが数字に表れた
まず、現実の時間と経済指標とのズレに注意する必要があります。現実の我々の身の回りの経済は既に2009年1月を通過しつつあるのですが、現在判明しつつある経済指標は2008年11月頃までのものです。つまり、厳密に言うと、「経済が急激に落ち込んでいる」というよりも、「10月頃から一段と急激に落ち込んでいたことが分かってきた」ということなのです。
近年の経済を振り返ってみましょう。サブプライム危機が起きたのは2007年の夏でした。世界経済は動揺し、日本の景気も2007年末には景気後退局面に入りました。その後、経済は一時小康状態にあったのですが、2008年9月半ばにリーマン・ブラザーズの破綻があり、世界経済は一気に「大恐慌の再来か」と言われるほどの大混乱に陥りました。
この時点で多くのエコノミストは、将来予想を大きく下方修正しました。この点を見るために、経済企画協会が毎月行っている「ESPフォーキャスト調査」の結果を示したのが図1です。
この調査は、定期的に経済予測を行っている38人のトップエコノミストたちに今後の予想をアンケート調査して、その平均(コンセンサスと言います)を公表するというものです。これを見ていれば、現在エコノミストはどんな将来予想をしているのかをつかむことができます。この図を見ればわかるように、10月以降、エコノミストたちは猛烈に見通しを下方修正してきたことが分かります。
具体的に言うと、9月の段階では、エコノミストの平均的な成長率予測は2008年度0.7%、2009年度1.3%というものでしたが、最新の2009年1月段階では2008年度マイナス1.3%、2009年度もマイナス1.2%となっています。たった4カ月の間にこれほど大きく変わってしまったわけです。
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