• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

朝青龍優勝もモンゴル経済は幕下に

  • 豊島 信彦

バックナンバー

2009年2月3日(火)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 今年の大相撲初場所はモンゴル出身の両横綱が大活躍、復活を果たした朝青龍は現地では次期大統領候補との声も一部で聞かれるほど。しかし、今のモンゴル経済を見ると、そんなお祭りムードもかすんでしまう。

 モンゴルの通貨トグログはこの2カ月で16%も下落、為替制度が導入された1988年以来の最安値を更新中だ。順調に開放経済を歩んでいたモンゴル経済は、ここにきて急ブレーキがかかっている。

中銀総裁が突如、辞任

 世界銀行の東アジア地域担当役員デビッド・ダラー氏は昨年10月29日のブログで、「世界的な金融危機と無縁と思われたこの草原の国が、国際的な金融情勢に影響を受けるようになっている」と記した。

 さらにダラー氏は、「モンゴルは携帯電話網が全土に張り巡らされ、国際社会との結びつきが深まっており、天然資源に依存する経済が、従来にもまして商品市況の下落や金融危機に巻き込まれる度合いを強めている」と指摘した。それから3カ月足らず、氏の指摘は現実のものとなっている。

通貨モンゴル・トグログの推移

 格付け会社のフィッチ・レーティングスは、今年1月19日にモンゴルのソブリン格付け(モンゴル国の外貨建ておよび自国通貨建て長期格付け)を投資不適格のBプラスからBに、さらに1段階下げた。この格付けは債務不履行の可能性を測る尺度だが、フィッチはモンゴルの外貨準備が昨年末で6億ドルに過ぎないことや、銀行システムの脆弱さ、為替コントロール能力に問題があると指摘した。

 この格下げの前の週には、中央銀行であるモンゴル銀行の総裁で金融規制委員会委員長でもあるバトスフ(Batsukh)氏が突如、辞任している。フィッチはこのことも、金融、経済政策の一貫性が疑われる点でもあると付記した。

 氏の辞任は今年5月に予定されている大統領選(任期4年)に絡む政争の一環との指摘もあるが、メディアの発達していないこの国で、情報を確認するすべは少ない。ただ、金融不安が高まっているのは事実だろう。

 昨年12月11日、モンゴル銀行は国内に13ある商業銀行のうち5番目のアノッド銀行を管理下に収めるとともに、当面の業務停止を命令した。不良債権と利払いの遅延が原因とされる。

 今年1月19日、各銀行の首脳は新任の中央銀行総裁に会見を求め、市中銀行への資金供給を訴えた。2月下旬の旧正月(モンゴル暦)に向けて建設、貿易、小売業界などに資金不足の不安があるとした。

輸出の85%が天然資源製品で占める

■ モンゴル主要鉱物埋蔵量
(単位トン、2005年)

750万
モリブデン 23.4万
亜鉛・鉛鉱 300万
レアメタル 40万
1万5000
鉄鉱石 4億5280万
ホタル石 1760万
リン 42億
石炭 100億

(資料)モンゴル産業通商省

 モンゴルは豊富な天然資源を抱え、金などの貴金属やカシミヤなどの繊維製品を入れると輸出の85%を天然資源製品で占める(2006年時点)。GDP(国内総生産)に占める輸出依存度は50%に達しており、これらが国際的な商品市況下落や景気後退の影響をモロに受けている。

 深刻なのは開発を当て込んでいた鉱山開発だ。表の埋蔵量は限定的な資源探査で得られた政府公表値で、実際の埋蔵量は例えば石炭がこの10倍はあるとの観測があるほど。となれば豪州と並ぶ規模であり、世界的に見てもモンゴルは将来の資源大国との見方が多い。

 

コメント0

「豊島 信彦の早耳・聞耳 亜細亜マーケット」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

韓国がダメでも、日本なら技術を見る「目」が投資家にあるはずだ。

崔 元根 ダブル・スコープ社長