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日本の経済政策、その方向感覚を問う

一刻も速く経済認識を現状に適合させよ

2009年2月20日(金)

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 サブプライム後の世界金融危機は、日本経済にも大きな打撃を及ぼしつつあります。これに対して、政府は2008年8月以降、3回の経済対策を決定してきました。それぞれの対策の基本認識と主な内容については図1を見てください。

 こうした一連の政策に対する私の評価は、残念ながらあまり高いとは言えません。その最大の理由は方向感覚のずれにあります。

3つのステージに分けて問題の本質を考える

 なぜ、方向感覚がずれてしまったのでしょうか。その理由は、リーマンショック前後の日本経済を3つのステージに分けて考えてみると分かります。

 第1ステージは、リーマンショック以前です。振り返ってみると、昨年8月頃まで日本経済にとって最大の問題だったのは、石油、食料品価格の上昇で生活者が苦しんでいることでした。8月の「安心実現のための緊急総合対策」はこうした中で決定されたものです。

 第2ステージは、10月から12月にかけての時期です。この頃は、リーマンショックで日本経済に相当の影響が及んでくるだろうということは分かっていたのですが、まだその実態は不明でした。10月の「生活対策」、12月の「生活防衛のための緊急対策」はこの時期に決まったものです。

 第3ステージは、今年に入ってからで、経済統計が明らかになるにつれて、日本経済が想像以上に大打撃を受けていたことが分かってきた時期です(詳しくは、本コラム「猛烈に落ち込む日本経済」を参照してください)。2月16日には10-12月のGDP(国内総生産)統計が公表され、前期比マイナス3.3%、年率にすると実にマイナス12.7%という歴史的な落ち込みとなっていたことが分かりました。

 要するに、第3ステージになって分かったことは、リーマンショックを機に日本経済は、次元が違うと言っていいほど全く様相を変えてしまったということです。しかし、経済政策は第1、第2ステージで決まったものなので、第3ステージになってみると、方向感覚がずれてしまったというわけです。

 この問題を、定額給付金を例としてもう少し考えてみましょう。

目的が迷走する「定額給付金」

 定額給付金が最初に提案されたのは、昨年8月の「安心実現のための緊急総合対策」でした。この時は「特別減税」と「臨時福祉特別給付金」を実施するというものでした。ではなぜ「減税」だったのでしょうか。

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「日本の経済政策、その方向感覚を問う」の著者

小峰 隆夫

小峰 隆夫(こみね・たかお)

法政大学大学院政策創造研究科教授

日本経済研究センター理事・研究顧問。1947年生まれ。69年東京大学経済学部卒業、同年経済企画庁入庁。2003年から同大学に移り、08年4月から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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