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オバマ流「ガラス張りの景気対策」

情報公開の徹底で政府への信頼回復を狙う

  • 安井 明彦

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2009年2月27日(金)

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 米国で総額7872億ドル(約75兆円)の景気対策(米国復興・再投資法)が成立した。巨額の対策の着実な執行は難作業になりそうだが、オバマ政権はあえてその進捗状況を徹底的に情報公開していく方針を示している。背景には、政府に対する信頼の獲得というオバマ政権の大きな狙いがある。

 景気対策(法)の成立によって、オバマ政権は経済危機の克服に向けた1つのハードルを越えた。GDP(国内総生産)比で約5.5%となる規模、就任から1カ月以内の成立というスピードのいずれを取っても、オバマ政権としては上々の成果と言ってよいだろう。

 また、対策には代替エネルギーの普及促進や医療情報の電子化支援策などが盛り込まれており、足元の需要不足を補うだけでなく、将来の成長基盤の整備にも着手するというオバマ政権の方針が生かされた。

危機克服への第一歩に過ぎない

 今回の景気対策は、経済危機の克服には欠かせない条件である。規模の大きさを考えれば、相応の効果は期待できよう。しかし、今回の対策だけで経済危機の速やかな克服が確約されたわけではないのも事実である。2つの理由がある。

 第1に、対策の「執行速度」と「規模」である。対策が執行される速度には、項目ごとに差がある。最も速く国民の懐に届くのは失業保険や医療保険などの拡充。続いて所得税減税が効き始め、さらに遅れて公共事業などの政府による歳出が執行される。対策の効果は今年半ば以降から徐々に表れてくることになろう。規模の面からしても、総額で8000億ドル(約76兆円)近いとはいえ執行期間は数年にわたる。オバマ政権が算定している年間1兆ドル(約95兆円)という需要不足からは、まだ距離がある。

 第2に、今回の危機の深刻さである。危機克服のためには、金融市場や住宅市場の安定が欠かせない。オバマ政権は、景気対策の成立と相前後して金融市場対策と住宅対策を発表している。ゼネラル・モーターズ(GM)、クライスラーといった米系自動車メーカーへの政策対応も、2月17日の両者による再建案提出を受けてまさに正念場を迎えている。これらがうまく機能して、初めて危機克服への道が切り開かれる。

オバマ大統領がこだわった情報公開の徹底

 景気対策に関しても、オバマ政権には課題が残されている。対策の着実な執行である。

 難問は「速さ」と「効果」の兼ね合いだ。オバマ政権は、景気対策の執行に当たって、速さと効果の両面を重視していくとする。しかし、両者は必ずしも相容れない。

 公共事業を例に取れば、事業の効果を最大限にするためにはプロジェクトのプランニングや業者の選定などに相応の時間をかける必要がある。しかし、執行までにあまりに時間がかかってしまえば、緊急性の高い景気対策としての役割は果たせなくなる。

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