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世界最大、インド鉄道の素顔

経営危機を克服し、今や国営企業の稼ぎ頭に

  • マニッシュ・バンダリ

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2009年3月17日(火)

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 インド鉄道(IR)は150年の歴史を誇り、間違いなくインドのライフラインとなっている。その総延長は6万3000キロメートルに上り、ここで160万人が働いている。1つの組織が運営する鉄道の規模としては世界最大だ。

 1日に1万1000本の列車を走らせ、そのうち7000本の客車が170万人を乗せている。また、貨車は1日1000万トンの貨物を運んでいる。これらからも分かるように、IRはインド経済に重要な役割を担っており、成長のために欠かせないエンジンである。もっとも、陸上貨物全体での鉄道のシェアは、1950年代の65%から現在は35%程度に減少しており、道路輸送が残りの65%を負っている。

2001年に経営破たんの危機を指摘され、2004年から大改革

 IRは現在、中央政府の一部局として運営されており、そのトップは閣僚メンバーの大臣だ。その予算は一般予算とは切り離されており、国会に提出して承認を得る必要がある。2001年には専門委員会により、経営破たんに向かっていると警告を受けた。

 その報告書は2011年までにIRの貨物輸送シェアが28%に、乗客輸送シェアが6%に低下し、年間120億ドルの赤字が発生、税金への転嫁が必要になるというものだった。しかし。事実は違った。今や公益事業の中でインド石油天然ガス公社(ONGC)に次いで2番目に大きな利益を計上している。

 IRは現在の鉄道相が2004年に就任して以来、大きな改革が行われてきた。それは先の特別調査チームの提言によるもので、すべてのデータが分析された結果に基づいたものだった。縦割りになっていた組織を見直しながら、

(1)輸送能力を向上させ、
(2)貨物料金を引き上げ、
(3)柔軟な輸送体制を敷き、
(4)車両稼働率を上げ、
(5)高速車両を導入し、

結局は格安航空会社との競争にも打ち勝ってきた。

■ インド鉄道の経営指標

年度(3月期) 2000 04 05 06 07 08
営業費用率(営業費用/収入) 93.3 92.1 91.0 83.3 78.0 76.3
配当支払い後剰余金(億ルビー) 85 109 207 619 1,063 1,354

資料:インド鉄道

5年間で6400億円の剰余金を積み上げる

 現在、営業収入のうち67%が貨物、28%が旅客からの収入だ。この比率から、旅客運賃は貨物運賃に支えられている構造とも言える。実際、ここにきてのエネルギーコストの大きな上昇にかかわらず、乗車運賃はそれほど引き上げられていない。2004年以降、昨年までインド経済が年率8%台の経済成長を続けたことも味方したと言える。

 この5年間でIRでは総額3350億ルピー(約6400億円)の剰余金が計上された。収入に対する営業費用の割合は76%と、世界で最も低い。海外からインドを訪れる旅行者などは、インドの鉄道や駅舎を見ると、みすぼらしく、ドアのついていない車両もあることから、どこか危険な乗り物と映るようだが、実態は国営事業の稼ぎ頭なのである。

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