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もっと怖い欧州住宅バブルの崩壊

「火薬庫」中東欧を抱えて怯える欧州経済

2009年3月19日(木)

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 世界経済を大混乱に陥れた今回の金融危機。その引き金を引いたのは、2007年8月の仏BNPパリバ・ショックでした。米国発の金融危機と言われますが、実は欧州こそが今回の危機の震源地でした。

 大量の余剰資金が西欧に流入し、甘い金融監督体制の下、欧州の住宅バブルは米国よりも激しいものとなっていました。さらに、西欧の金融機関は米国のサブプライム関連証券への投資だけでなく、中東欧各国に大量の投融資も行っていました。この事実が今、大きな問題となって欧州全体を襲っています。

米国より大きかった住宅バブル

 欧州の住宅価格は、今回の金融危機が発生する以前からかなり上昇していました。国際通貨基金(IMF)の調査によると、1997年から2006年までの10年間の欧州各国の実質住宅価格の上昇率は、米国を大きく上回っています(図1)。

 さらに、2000年から2006年までの実質価格上昇率で中東欧各国を見ると、エストニア328.0%、ラトビア240.7%、リトアニア187.4%、チェコ91.5%と、1人当たりGDP(国内総生産)がかなり上昇したとしても、完全にバブルと言える状況でした。
 
 通常、住宅価格の上昇率は、住宅価格の可処分所得比率で見た住宅取得可能性、1人当たり可処分所得の伸び率、長短金利、貸し出しの伸び率、株価や労働力人口の変化率といった基礎的条件(ファンダメンタルズ)で説明できるため、これらのデータを基に推計します。

 この式から算出される住宅価格の上昇率は、「上記の基礎的な要因がこれだけ変化すれば住宅価格がこの程度上昇するのが当然」という理論値になります。この理論値と実際の上昇率には大きな乖離がありますが、これはバブルの部分と解釈できます。

 図1でこの乖離を見ると、統一後の建設ブームの反動に苦しんだドイツを例外として、アイルランドの90.1ポイント、オランダの49.1ポイント、英国の47.7ポイントと、西欧主要国は米国の20.1ポイントより大きなものとなっています。

EU拡大を受け、中東欧に流入した大量の資金

 中東欧各国の激しい住宅バブルの背景にあったのは、西欧からの大量の資金流入でした。

 2004年に中東欧10カ国 が欧州連合(EU)に加盟したのを皮切りに、EUは東方に拡大していきます。2007年にブルガリアとルーマニアが加盟して、EU加盟国は27カ国となりました。

 西欧の金融機関は、このEU拡大を受けて、2005年頃から成長期待の大きい中東欧各国への融資を加速させるとともに、現地の金融機関に出資を行いました。

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