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需給ギャップが語る「失われる時間」

  • 勝藤 史郎

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2009年4月10日(金)

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 米国では株価が底値から反発してダウ工業株30種平均は一時8000ドル台を回復し、また経済指標も、好転の兆しが見えている。だが、これで景気後退のすべてが片づいたと見るのはまだまだ早い。実感ある経済成長にまで回復するには、まだ気の遠くなる時間がかかるだろう。

 そう考える最も大きな理由は、現在の米国が抱える巨大な需給ギャップである。需給ギャップとはその国が本来持っている産出力(潜在GDP=国内総生産)と、実際の産出の差である。

最大の需給ギャップ

 米議会予算局が推計した米国の潜在GDPを基に筆者が試算したところによると、米国の需給ギャップは2009年第4四半期には潜在GDPの8%に達し、1950年以降では最大になる。現時点での最大は、80年代のリセッション(景気後退)期の需給ギャップが最大であった。

 ちなみに日本では、96年頃から約10年間にわたり需給ギャップが解消されなかった。2000年代の戦後最長の景気拡大期に、実感なき経済成長と言われた一因だ。

 現在、米国の潜在成長率は2%強。潜在成長率も増加していくから、このギャップを埋めるには今後少なくとも2%を超える成長が継続しなくてはならない。

 ところが、仮に今後毎年4%の高成長が続いたとしても、需給ギャップが解消されるのは2015年までかかる計算になる。2%成長ならさらに時間がかかり、日本の失われた10年を優に上回る計算になる。

失業率は来年10%近くに上昇も

 需給ギャップを反映する最もシンプルな指標である設備稼働率と失業率を見てみよう。まず米国の製造業は、現在生産を抑制しているため、稼働率は66.8%と、1950年以降では最低水準にある。製造業の設備稼働率の過去平均は、おおむね80%である。

 こうした状況を考えると、米国の景気が持ち直して、生産が現在から5%上がり、設備稼働率も同じ割合で上昇し、70%強になるとしても、すぐには景況感の好転にはつながらないだろう。筆者の見るところでは設備稼働率が75%くらいにまで上昇して初めて企業景況感は中立に近づく。

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