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バブルを招いた“真犯人”はFRB

なぜ米国住宅バブルは未然に防げなかったのか?

2009年4月16日(木)

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 2003年6月から2004年6月までの1年間、米連邦準備理事会(FRB)は超金融緩和政策を採用しました。2001年のIT(情報技術)バブル崩壊や9・11後のデフレ懸念に対処するというのが理由で、政策金利であるFF(フェデラルファンド)レートが1%という超低水準が続きました。

 日本のポストバブルで日本銀行の利上げが早過ぎたことがデフレの引き金になったという教訓(注1)から、経済成長を加速し、ゼロ%の下限という政策金利の「のり代」を大きくしようという思惑があったのかもしれません。

 しかしながら、この超低金利政策が米国の住宅バブルを大きくし、今回のような大きな金融危機を招いたという見方もできます。そうなると、米国の住宅バブルを招いた“真犯人”はFRBとなります。米国の政策金利は適正水準だったのでしょうか? 現在では、この点については疑問が出ています。

適正水準より低かった米国の政策金利

 経済に中立的な政策金利の水準、すなわち政策金利の適正水準は、均衡名目金利に目標インフレ率との乖離と需給ギャップとの加重平均を加えたものです。この法則は発見した学者の名前にちなんでテーラー・ルールと呼ばれています。

 このルールに基づき、政策金利の適正水準が計算されており、実際の水準と適正水準との乖離幅が分かります(図1)。

(出所)IMF(2009), "Global Economic Policies and Prospects," presented note at G20, March, 2009.
(備考)乖離幅=実際の政策金利ーテーラー・ルールに基づく適正水準として計算。

 米国、ユーロ圏そして日本の適正水準との乖離幅を見ると、日本銀行の金融スタンスは2001年から2003年にかけて引き締め気味であった後、2007年にかけて若干、緩和基調で推移しました。欧州中央銀行も2006年まである程度緩和的でしたが、2007年以降はほぼ適正の範囲に収まっています。

 何といっても、2002年から2004年初めにかけての米国が特に緩和的だったことが目立ちます。2002年から2003年にかけての乖離幅は何と4%弱にも達しており、実際の政策金利は、金融政策の基本から導きだされる水準に比べて相当低かったことになります。

政策ルール通りだった場合の経済の姿

 では政策金利がテーラー・ルールにのっとった、金融政策の基本通りだったとしたら、経済の姿はどうなっていたのでしょうか?

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