• ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

続々と指標改善、英経済の本当の実力

2009年4月22日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 真っ暗闇とも思われていた英国経済の状況に、最近、いくつかの光が差し込むようになった。複数の経済指標が改善の兆しを見せ始めたのである。

 しかし、この流れは今後も続き、本当に英国経済は回復基調に乗ることができるのだろうか。具体的に、改善の兆しを見せている4つの経済指標を検証し、先行きを占ってみよう。

 1 PMI、製造業とサービス業がともに改善

 GDP(国内総生産)との連動が強いとも言われる企業景況感指数に目を向けると、英購買部協会(CIPS)とMarkit がまとめた今年3月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は、前月比4.4ポイント増の39.1、同サービス業PMIは前月比2.3ポイント増の45.5まで上昇した。

 製造業は特に、生産指数や新規受注の大幅な上昇が貢献している。ともに業況判断の節目となる50は引き続き下回ってはいるものの、改善の度合いは強まっている。

 2 与信スタンス、7四半期ぶりの緩和

 企業部門に関するもう1つの明るい材料は、金融機関の与信スタンスの緩和だ。英国の中央銀行であるイングランド銀行によれば、企業に対する今年1~3月期の融資スタンスは現状指数がプラス7.8%となり、7四半期ぶりに判断の節目となる0を上回り緩和姿勢に転じた。

 2009年4~6月の融資スタンスについても2008年10~12月期のマイナス12.8%から1~3月期はプラス26.3%と大きく緩和している。

 3 住宅ローン承認件数及び金額、連続の増加

 住宅市場でも改善の兆しが見られる。今年2月の住宅ローン承認件数は3万7937件となり、前月の3万1791件から大きく増加した。同時に承認金額も44億5000万ポンドとなり、3カ月連続で増加した。

 また、英王立不動産協会の調べでは、新規住宅購入の申請が2008年4月以降、継続的に改善傾向にある。

 4 消費者信頼感指数、マイナス幅が縮小

 家計部門に目を転じると、消費マインドに下げ止まりの兆しが見られる。調査会社GfKによると3月の消費者信頼感指数はマイナス30となり、引き続きマイナス圏には位置しているものの、2カ月連続してマイナス幅が縮小した。

 欧州連合(EU)と財務相理事会(Ecofin)がまとめた消費者信頼感指数についても同様の動きとなっている。株価と消費マインドの連動性は強く、株式市場が下げ止まる中で、消費マインドが好転していると思われる。

実体経済を反映していない指標改善

 以上のような、一連の経済指標の改善は基本的に明るい兆しととらえることができる。しかし、その兆しはいまだ脆さを伴っているのも事実だ。

「Money Globe ― from London」のバックナンバー

一覧

「続々と指標改善、英経済の本当の実力」の著者

吉田 健一郎

吉田 健一郎(よしだ・けんいちろう)

みずほ総合研究所 欧米調査部/市場調査部

1972年東京都生まれ。96年一橋大学商学部卒業、2012年ロンドン大学修士(経済学)。富士銀行(現みずほ銀行)新宿西口支店入行。98年同国際資金為替部にて対顧客為替ディーラー。2004年よりみずほ総合研究所に出向し、08年よりロンドン事務所長。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

日本の経営者は、経験を積んだ事業なら 失敗しないと思い込む傾向がある。

三品 和広 神戸大学教授