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天然住宅で「リスク」を「資産」に

  • 内藤 眞弓

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2009年6月2日(火)

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 人生の最も大きな買い物と言えば住宅。何十年という長期にわたる負債を抱える決断をするのも、すべては夢のマイホームのためです。日本の住宅ローンは住宅さえ手放せば借金が残らない仕組みではありません。住まいを売ってもローンが残るようなケースでは、不足分を現金で穴埋めしなくては、住まいを売ることもできません。長期の債務を抱えることは、人生における大きなリスクです。

 ところが、リスクに見合うだけの「資産」とならないことが、日本の住宅の問題です。現代の住宅は、薄くスライスした木を貼り合わせた合板が建材にも家具にも多用されており、家一軒建てるのにドラム缶1缶分の接着剤が使われると言います。

 その接着剤に含まれる有害物質が少しずつ揮発し続け、住む人の健康を蝕んでいきます。入居してすぐにシックハウス症候群になる人もいますが、長年にわたって蓄積された後、突然化学物質過敏症を発症するケースもあるようです。つまり、住宅ローンだけでなく、住宅そのものにもリスクがあるのです。

 最近では、シックハウス対策を施した住宅や、健康住宅、エコ住宅と銘打ったものも出回るようになりました。しかし、そのような住宅を建てたにもかかわらず、全く症状が良くならないことも珍しくありません。なぜなら、現在の建築基準法で定める基準は甘く、どんなに有害物質を使っていても基準さえ守っていれば「シックハウス対策済み」となってしまうからです。

住宅も地産地消で顔の見える関係

 このような状況に危機感を持ち、「良質の住宅を求める人」と「家を建てる工務店」「木を育て伐り出す林産地」をコーディネートする「中間法人天然住宅」を立ち上げた方がいます。すべて国産の無垢材を使い、可能な限り有害物質を排除した住宅を、一般のプレハブ住宅並みの価格で提供することを目指しています。代表理事で一級建築士の相根(さがね)昭典氏は、健康とエコロジーにこだわった住宅設計を長年手がけてきました。相根氏が天然住宅に託した思いは次の3点で、いずれも待ったなしの課題です。

・ 海外の森林破壊を止め、日本の林業を復活させる
・ 大工の伝統技能を継承する
・ 化学物質による環境汚染を食い止める

 日本は国内の森林を荒廃させる一方で、大量に木材を輸入し、海外の熱帯雨林を破壊しています。国産の木材を使い、山にお金が流れるようになれば、海外で環境破壊をしなくても済みますし、間伐などの山の手入れを行うことが可能になります。

 そのために木材の流通過程を一気に合理化しました。従来の流通過程は以下の通りです。
(1) 林業組合などによる伐採
(2) 原木市場
(3) 製材所
(4) 木材市場
(5) 材木卸問屋
(6) プレカット工場
(7) 工務店

 この過程の中で価格がどんどん上乗せされていき、木材の値段が高くなるにもかかわらず、木を伐り出す人々の手にはあまり利益が渡りません。そのため山の手入れもできない状況になっていました。天然住宅が考えた仕組みは、1から6までをすべて山で行い、プレカット材を直接売って利益を得るというものです。

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