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静かに復活の兆しを見せるオイルマネー

2009年8月20日(木)

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 原油価格が足元でじりじりと上昇している。気がつけば、昨年末の最安値対比2倍以上の価格になった。

 国際エネルギー機関(IEA)は、70ドルを越える価格上昇は再び世界経済の重石になるとの警告を発している。こうした中、しばらく息を潜めていたオイルマネーにも、一部に復調の兆しが見られているようだ。

オイルマネー運用にみる「勝ち組」と「負け組」

 まず、金融危機がオイルマネー与えた影響については、ストック面とフロー面という2つの側面に分けて分析することができる。

 ストック面とは、これまで産油国が持っていた資産の価値が目減りすることであり、フロー面とは、新しいオイルマネーが生まれなくなってしまうということである。前者は金融危機による株価下落などが大きく影響しており、後者は経済危機による油価下落が大きく影響しているとも言える。

 しかし、金融危機がオイルマネーに与えた影響は、中東各国によっても若干異なる。

 例えば、世界最大のソブリン・ウェルス・ファンド(SWF)であるアブダビ投資庁では、その資産の6割程度が先進国、新興国、小型などの株式で構成されていると見られ、ストック面での影響が大きいと予想される。

 従って、昨年8月以降の大幅な株価の下落は、同庁の保有する株式の時価を大きく押し下げている可能性があるだろう。

 また、クウェイトのSWFであるクウェイト投資庁(KIA)でも、株価下落によるストック面での影響を受けているようだ。実際、同庁総裁は「2008年1月に行ったシティグループへの投資により、同年9月には2億7千万ドルの損失が発生している」と発言している。

 一方、対照的なのはサウジアラビアの中央銀行である、サウジアラビア通貨庁(SAMA)だ。同庁は米国債などを中心とした安全資産による運用が中心であったことから、今回の危機をうまく回避できたのではないかと見られている。

 同庁発表の資料によれば、現時点でのSAMAの対外資産及び外貨預金等の総額は4000億ドルを越えて、比較的底堅い推移となっている。

画像のクリックで拡大表示

英国経由のオイルマネーに復調の兆し

 ストック面からの影響が国ごとに多少ばらつきがあるのに対し、フロー面からの影響、すなわち油価下落による収入の減少という状況は各国共通である。

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「静かに復活の兆しを見せるオイルマネー」の著者

吉田 健一郎

吉田 健一郎(よしだ・けんいちろう)

みずほ総合研究所 欧米調査部/市場調査部

1972年東京都生まれ。96年一橋大学商学部卒業、2012年ロンドン大学修士(経済学)。富士銀行(現みずほ銀行)新宿西口支店入行。98年同国際資金為替部にて対顧客為替ディーラー。2004年よりみずほ総合研究所に出向し、08年よりロンドン事務所長。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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