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存亡の危機に立たされるNPOバンク

  • 内藤 眞弓

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2009年8月25日(火)

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 この連載でも何度か取り上げたNPOバンクが存亡の危機に立たされています。もともと日本には、市民による非営利金融を想定した法律が存在せず、NPOバンクは貸金業として登録を行い、活動をしてきました。ところが、多重債務が社会問題化する中、上限金利引き下げや貸金業への参入条件の厳格化といった貸金業法等の改正が行われ、消費者金融とはまったく業態の異なる非営利の小さな事業者にも高いハードルが課せられることになりました。

 まず、NPOバンクとは何か、これまでどのような活動を行ってきたのかを振り返ってみたいと思います。

消費者金融と同じ貸金業法のもとで活動

 NPOバンクとは「市民の市民による市民のための非営利バンク」です。市民が自らの意志で出資をし、そのお金を福祉、環境保全など、地域社会で必要とされる事業を行うNPOや個人などに低利・無担保で融資することを目的としています。日本におけるNPOバンク第1号は、1994年設立の未来バンク事業組合(東京都)です。現在は全国に12団体あり、今後も各地で設立される予定です。

 業として継続的にお金を貸したり回収したりするには貸金業として登録しなくてはならず、NPOバンクは消費者金融と同じ貸金業法のもとに活動をしています。本来は信用組合や信用金庫を作ることができればよいのですが、現状ではハードルが高く、バンクかノンバンクかという括りでは貸金業に該当せざるを得ず、居心地が悪いながらも貸金業登録をしているのが実情のようです。実際に、信用組合設立を目指して何年間も準備に奔走してきたにもかかわらず、度重なる行政の厚い壁に阻まれ、一旦休止しているNPOバンクもあります。

 NPOバンクを2つご紹介します。

 女性・市民コミュニティバンク(神奈川県)の向田映子氏は、バブル崩壊をきっかけに、「これまで自分のお金に責任を持ってきたのか」と改めて自分に問いかけたことが、今の活動の出発点だったようです。自分たちのお金がめぐりめぐって納得のできない公共事業や原発、ダムに使われるのはいやだ、自分たちのお金の行く先に責任を持ちたいと考える仲間たちと活動を開始し、出資を受け始めたのが1998年1月からです。

 金融機関が融資対象としない女性が主な融資先で、2009年3月末の出資金は1億2600万円、融資累計110件、約4億円となり、市民事業を通して意志あるお金が地域を回っています。2008年の融資先の1つは、障害者や失業中の人、これまで働いたことのない若者の働き場として、安全な食材を使った惣菜やお弁当を製造・販売するお店です。

 東海3県(愛知・岐阜・三重)を基盤とするコミュニティ・ユース・バンクmomo(モモ)は2005年10月設立で、322名の方から3725万円の出資を受け、融資実績は10件2200万円です。ずっと地域で暮らせる持続可能な仕組みを作るために、都市部と農村部の橋渡し役も担っています。

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