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インフレかデフレか、米国大論争中

  • 勝藤 史郎

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2009年9月10日(木)

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 米連邦準備理事会(FRB)は中央銀行として、「雇用の最大化」「物価の安定」という2つの使命を課されている。

 戦後最大の景気後退で雇用が急激に減少している中では、当面雇用、つまり経済成長が主な金融政策の課題になっていた。だが、景気が徐々に底入れから回復に向う過程では、再びこの2つの矛盾する課題のバランスを取るという難題に直面する。

 インフレとデフレに関する論争は、景気の安定が見え始めた今年の春頃から急浮上してきたが、最近では米連邦公開市場委員会(FOMC)内でもインフレに関する見解が大きく分かれてきている。

バーナンキはまた同じミスを繰り返すのか

 インフレ警戒派の主張の1つは、グリーンスパン前FRB議長の長期にわたる低金利政策が住宅バブルを招いたことを根拠に、これと同じミスをバーナンキ議長が犯すことを警戒するものである。

 ウォールストリートジャーナル(WSJ)紙は、2003年12月の社説で商品価格の上昇を理由にインフレの警告を発した。だが、当時のバーナンキFRB理事は当時の1%の低金利を据置くこと、WSJ紙の社説は無視するべきことを同じ2003年のFOMCで主張した。

 6月に公開された当時の詳細なFOMC議事録でこの事実が判明すると、WSJ紙は「バーナンキはまた同じミスを繰り返すのか」という社説を掲げてバーナンキ議長を批判した。

 もう1つは、量的緩和によりマネタリーベースが拡大し、それが将来のインフレを招くことを懸念する立場である。

 例えば、経済学者のA.ラッファー氏は6月に、FRBの量的緩和でマネタリーベースが急拡大していることを理由に将来のインフレを警告する論文をニューヨークタイムズ(NYタイムズ)紙に寄稿した。

 これに対し、経済学者P.クルーグマン氏は、「流動性のわな」を理由にこれに反駁する論文を同じNYタイムズ紙に寄稿して対抗した。

「量的緩和=インフレ」の図式は短絡的

 低金利がバブルを生むという主張と、量的緩和でマネーの供給を拡大することがインフレを生むという主張は、いずれももっともではある。しかし、それは、現在の低金利・量的緩和策が野放図に続けられた場合にのみ起きるリスクである。

 現在はまだ経済のファンダメンタルズは決して強いとはいえず、まずは景気回復を優先するべき時期であることを考えれば、「量的緩和=インフレ」という図式はあまりに短絡的に見える。

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