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「2割が8割の富を握る」ジレンマ

2009年12月1日(火)

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 自動車販売台数、貿易輸出額、粗鋼生産量…。数々の分野で世界一に躍り出る中国。来年の予想経済成長率も9%と日米欧を大きく引き離す。しかし、急激な経済成長の影では過剰設備や貧富の格差拡大、産業の構造転換の遅れによる大卒雇用の低迷など、様々な問題への対応を迫られている。

 日経ビジネス2009年11月30日号では、特集「中国、独り勝ちの代償」として個別の経済指標を追うだけでは読み取りにくいリスクの実態と、その裏あるビジネスとしての勝機はどこにあるかを迫った。日経ビジネスオンラインでも、それに関連した内容を紹介していく。

 第2回は、量から質への転換を求められている中国経済でカギを握るのが内需について、上海の名門、復旦大学経済学院の孫立堅副院長にきいた。日本への留学経験もあり日本経済にも詳しい孫教授は、農村部の低収入や社会保障の不備などが消費拡大を阻む壁だとされているが、より根深い問題があると分析する。

復旦大学経済学院・孫立堅副院長
1962年上海生まれ。1984年上海同済大学土木工程学院を卒業。1993年から2000年一橋大学に留学し商学博士号を取得。専門は中国の金融システムやマクロ政策。研究成果や論文が数々の賞を獲得するなど、新進気鋭の経済学者として注目を集める
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 ―― 今の中国経済全体について、どのように見ておられますか。

 孫立堅 簡潔に言うなら「健康体ではない」という状態です。第3四半期に8.9%に達したGDP(国内総生産)成長率など、確かに数字の上では再び成長軌道に乗ったかに見えます。

 しかし勘違いしてはいけない。今の経済を支えている4兆元(52兆円)の景気刺激策は、あくまで外からの“輸血”に過ぎないのです。体は元気そうに見えても、内側で循環する血は自分だけではすべて作り出すことはできない。

 公共工事や金融緩和、輸出支援といった方法で補充しなければ、すぐに活力を失いかねない状態にあると言えます。

新たな投資で過去の投資の偏りを解決する

 ―― 輸血する方法として、これまでの投資主導という手法には限界があるのではないでしょうか。

  昨年の金融危機後に打ち出せるメニューとしては、ほかに選択肢がなかったというのが実情です。

 中国は2つの問題を抱えています。1つが沿岸部と内陸部、都市と農村の発展のギャップです。もう1つはその裏返しでもありますが、沿岸部に偏った過剰投資です。

 いずれも高度成長期の投資が作った問題で、日本や欧米などの先進国は経験しなかった大きな地域間格差が生じています。中国政府は、これを利用しようと考えたわけです。

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「「2割が8割の富を握る」ジレンマ」の著者

熊野 信一郎

熊野 信一郎(くまの・しんいちろう)

日経ビジネス記者

1998年日経BP社入社。日経ビジネス編集部に配属され製造業や流通業などを担当。2007年より日経ビジネス香港支局に異動、アジアや中国に関連する企画を手がける。2011年11月に東京の編集部に戻る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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