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再起動、走り出したアジアの政府系ファンド

十分な投資余力「資産価値が下がった今が好機」

  • 竹島 慎吾

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2009年12月3日(木)

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 SWF(ソブリン・ウェルス・ファンド)と呼ばれる政府系ファンドの動きが再び活発化している。

 SWFは2007年終盤から2008年初頭にかけて、サブプライム関連投資損失に伴う欧米金融機関の資本増強の担い手となった。しかし、昨年9月のリーマンショック以降は、こうした積極投資が裏目に出て多額の評価損を抱えたことから、守勢を余儀なくされた。

 しかし、2009年に入って株価が一段と下落した局面で、「底値が近く、投資再開の好機」との見方が生じるようになった。その後、3月頃を底に株価が回復軌道に乗り始めると、再び投資を活発化させるようになった。

 とりわけ、中国やシンガポールなどアジアのSWFの動きが目立つ。金融危機後もアジアのSWFは拡大を続けるのだろうか。

金融危機下でもSWFの資産残高は2割増

 ロンドンの国際金融サービス協会(IFSL)によると、2008年末時点の世界のSWFの資産残高は3.9兆ドルで、前年(3.3兆ドル)から18%増加した。金融危機の影響で、ヘッジファンドが前年比21%減、投信ファンドが同19%減、年金ファンドが同12%減と軒並み2ケタの減少に陥ったのとは対照的である。

 金融危機下においてもSWFの資産が拡大した背景には、新規マネーの流入額が既存資産の減少額を上回ったことがある。

 2008年前半の原油価格の高騰でオイルマネーが拡大したことに加え、アジアを中心に外貨準備高の増加が続いたことから、こうしたマネーの一部がSWFに流入したようだ。

 IFSLによると、石油輸出国の海外資産残高は、2007年末の4.1兆ドルから2008年末には5兆ドルへ拡大、世界の外貨準備高は2007年末の6.4兆ドルから2008年末には7.4兆ドルへ増加した。

 資産増加額の約7割を資源収入を原資とするコモディティ系のファンドが占めたことから、中東を中心とした産油国のSWFが中期的な投資方針に基づき資産増加額の一定分をSWFに振り向けたとみられる。

 他方、アジアのSWFは外貨準備の増加に加え、シンガポールを除き新しいファンドが多く、リスク資産が積み上がっていないことが奏効し、大幅な損失を回避できたのではなかろうか。

2015年にはアジアのSWFが中東のSWFを上回る規模に

 順調な拡大が続くSWFであるが、伝統的なファンドである年金ファンド(25兆ドル)や投信ファンド(22兆ドル)、保険ファンド(17兆ドル)と比較すると、SWFの規模はこれらファンドの2割にも満たない。

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