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「100万戸割れ」は42年ぶり

  • 飯泉 梓

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2009年12月9日(水)

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 新設住宅着工戸数が、42年ぶりに100万戸を割ろうとしている。売れないマンションの値下げ連鎖は不動産業者と建設業者の首を絞める。不動産デフレは住宅投資ばかりか個人消費にも波及する悪循環に入りつつある。

 11月24日、マンション分譲大手の穴吹工務店が会社更生法の適用を申請した。わずか2年前、2007年にはマンションの年間供給件数で全国トップに立った同社の倒産は、底冷えが広がる不動産市場の現実を象徴している。

 「穴吹工務店が主力市場としていた四国や九州では需要の落ち込みがさらに大きく、厳しい状態だったのではないか」。野村証券の福島大輔リサーチオフィサーはこう分析する。

 リーマンショック以降、大きく冷え込んだ不動産市場は、回復の兆しどころか、底なしの様相を深めている。

 2009年の新設住宅着工戸数は、42年ぶりに100万戸を割るのがほぼ確実な情勢だ。1990年代後半のデフレ局面では119万戸台に踏みとどまった住宅着工が、このままでは80万戸に届かないという見方もある。しかも需要回復は当分期待できそうにない。

 QUICKのまとめによると、民間シンクタンク21社が予測した実質民間住宅投資(GDP=国内総生産=ベース)は2009年度が前年度比18.6%減で、2010年度が同0.1%増。最も低く見ている農林中金総合研究所の予想では2010年度が前年度比4.4%減。2009年度の大幅な減少後の反動増さえほとんど見込めないという予測だ。

 冷え切った市場の中で、唯一活況を呈していたのは「アウトレットマンション」や「再販物件」。破綻したマンション分譲会社の売れ残り物件の値引き処分だ。こうした物件を、再販業者と言われるマンション事業者が半値近くで買い取り、消費者には従来価格の2~3割引きで販売していた。

 だが、安さが武器だったアウトレットマンションでさえも、最近は売れ残りが続出し始めた。

アウトレットマンションにも暗雲

 アウトレットマンションの場合、物件を仕入れてから販売するまで、短期間で投資回収が可能だ。そのため、資金余力に乏しいマンション分譲会社も相次いで参入した。そこで物件の争奪戦が激化し、価格は下げ止まった。仕入れ価格が高止まりすれば、消費者を引き寄せられるほど、思い切って売値を下げられなくなる。

 「結局、1割くらいしか販売価格を下げられず、売れ残っているケースが多い」と、ある再販業者は言う。

マンション事業者が変更し、想定から約1000万円の値引き販売

 千葉・南船橋にある大型マンションは、当初4000万円前後で販売。売れ行きが思わしくなく、数百万円値下げしたがそれでも売れない。その後マンション事業者は破綻。新たな事業者が買い取り、3000万円を切る価格に再設定した。数年前に隣に建てられたほぼ同じ規格の中古物件と価格は変わらない。

 「ここまで下げて、やっと売れる」と、販売を手がけたマンション事業者のフージャースコーポレーションの担当者は言う。

 安値競争は今後供給される新築マンションのデフレにも拍車をかける。

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