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米国経済は拡大に向かう準備が整った

第2四半期が分水嶺、2010年の米国経済展望とチェックポイント

  • 勝藤 史郎

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2009年12月10日(木)

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 米国経済は長い後退と調整を終え、拡大に向かう準備が整った。企業はほぼその雇用調整を終了した。11月には非農業部門雇用者数の月次の減少幅が1万1000人にまで縮小し、来年初にかけての雇用の拡大が見えてきた。

 製造業の雇用は依然減少しているが、週当たりの労働時間特に残業時間は今年に入り増加している。また先行性のある人材派遣もここ半年で急増している。海外や自動車販売の回復による需要増加に対しては相当に労働力がタイトになっていることが分かる。

 まだ正規雇用の拡大には至っていないものの、かなり明るい兆しである。

 企業の在庫調整もほぼ終わった。

 昨年のリーマンショック直後の商戦で小売業は過大な在庫を抱えて値引き合戦を強いられた。今年は商品在庫を抑え、これを宣伝することで利ざやを確保しつつ在庫の一掃を図る戦術だ。既に小売業の在庫水準はリセッション前のレベルにまで低下し、一部では在庫の積み増し段階に入っている。

 住宅市場の回復も心強い。好調な住宅販売の増加で、住宅販売在庫もほぼ平時のレベルにまで調整された。既に在庫調整にやや先んじて第3四半期には3年半ぶりにGDP統計上の民間住宅投資は前期比でプラスの伸びに転じた。

雇用が減少トレンドに戻るリスクは小さい

 2010年の米国経済は年間を通じて概ね2%程度の、つまり低成長ながら安定的な成長率を実現できると考えている。

 もとより需給ギャップが拡大していることから回復のペースは遅く、来年末でも失業率は9%台にまでしか下がらないだろう。だが現状、米国経済が大きな2番底に陥る可能性は低いと見ている。

 雇用削減の終了はまずもって今後の経済回復を安定的にするだろう。消費者がこれまで買い控えてきた潜在需要が株価の上昇による景況感の回復で実現しつつある。

 採用を積極的に拡大する企業はまだ見られないものの、財政出動による雇用や需要の創出も含めて、少なくとも雇用が減少トレンドに戻ってしまうリスクは小さい。住宅の回復はこれまでの長い景気マイナス要因の解消だ。

 ただし、景気が持続的・安定的に回復するには、来年の第2四半期頃に集中するいくつかのチェックポイントを通過せねばならない。

 そのポイントは、まず(1)雇用が上記の通り回復して失業率が来年初にピークアウトすること、そして重要なのは(2)政府・FRBによる住宅支援策と証券化市場の回復状況である。

住宅販売市場はすでに底入れしている

 住宅市場では、景気対策法による初回住宅購入者への税還付制度が販売増に寄与している。当初11月末で終了予定であった同制度は来年4月末にまで延長された。制度の終了期つまり来年第2四半期にはいったん住宅販売は軟化せざるを得ないだろう。

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