「もう、お金には振り回されない」

日本が世界をリードする「国際連帯税」

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2010年3月16日(火)

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 普段のお買いもので途上国の方たちの自立に貢献できるということで、私はフェアトレード商品のヘビーユーザーを自任しております。などと大きなことを言いながら、よくよく身の回りを眺めてみれば、日常生活のほとんどがフェアトレード以外の物(中には思いっきりアンフェアな安価商品と思われる物も)で占められているのに気付きます。

 単なる気休めに過ぎないとは思いつつ、フェアトレードのために長年奮闘されている方たちの顔を思い浮かべながら、可能な限りフェアトレード商品を調達するよう心がけています。

 日本におけるフェアトレードのように、途上国の人たちの自立を支援するフェイス・トゥ・フェイスの地道な取り組みはとても重要ですが、そのような草の根の活動だけでは、全世界の5人に1人が1日1ドル未満で生活することを強いられている状況で、援助を必要としている人にほとんど行きわたりません。草の根レベルの活動だけではなく、豊かな人(国)から貧しい人(国)へ、富を再分配する国際的な枠組みを作る必要があります。

 実は、日本がこの国際的な枠組み作りにおいて、重要な役割を果たすことになりそうです。2006年3月にパリで創設された「開発資金のための革新的資金調達に関するリーディング・グループ」(以下リーディング・グループ)の第7回総会が、2010年1月にチリで開催されました。総会には28カ国と10の国際機関、12のNGOや財団など、総勢103名が参加し、革新的開発資金と国際保健、タックス・ヘイブン、国際金融取引と開発、飢えと貧困、気候変動など、8つのテーマで議論が行われています。日本は「国際金融取引と開発」のセッションで発表を行ったのですが、これが大きな反響をよび、次回の議長国に選ばれました。

 この経緯については後述しますが、このようなリーディング・グループが創設され、2006年からずっと議論が行われてきた背景を見ていきます。

グローバルに再配分する税システムとは

 ニューヨークやロンドンの投資銀行で働くファンドマネージャーなどが巨額の報酬を得る一方で、すでに触れたとおり、1日1ドル未満で生活しなくてはならない人が5人に1人。もっとも富裕な層1%が世界のすべての富の40%を所有しているのです。そして、気候変動の影響により激化した自然災害が途上国を容赦なく襲い、ますます疲弊していきます。

 何とかこの状況を救おうと様々な対策が練られるのですが、地球温暖化対策には年間1500億ドル、食糧対策には年間150億から250億ドル、国連ミレニアム開発目標達成のためには最低でも年間500億ドルが必要とされています。先進国のODAが停滞する中、資金調達の見込みはほとんど立っていません。ちなみに、ミレニアム開発目標(※)というのは、2000年9月の国連ミレニアムサミットにおいて、189カ国のリーダーが採択したミレニアム宣言の中に挙げられた「2015年までに世界の貧困を半減する」期限付きの目標で、具体的には以下の8つです。

 ゴール1:貧困と飢えをなくそう
 ゴール2:初等教育を受けられるようにしよう
 ゴール3:ジェンダーの平等をすすめよう
 ゴール4:子どもの死亡率を減らそう
 ゴール5:妊娠・出産にかんする健康を改善させよう
 ゴール6:感染症などの病気が広まるのを防ごう
 ゴール7:環境の持続可能性を確保しよう
 ゴール8:世界の一員として先進国も責任を果たそう

(※)Millennium Development Goals(MDGsエム・ディー・ジーズ)

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著者プロフィール

内藤 眞弓(ないとう・まゆみ)

フィナンシャルプランナー。1956年香川県に生まれ、日本女子大学英文科卒。13年間、生命保険会社での営業を経験した後、独立系のフィナンシャルプランナー集団「生活設計塾クルー」(毎月マネーセミナーを開催)のメンバーに。家計運営に次々と新しい考え方を取り入れ、それぞれの生活スタイルに合った家計運営術をコンサルティングしている。著書に『医療保険は入ってはいけない!』、共著に『新版 生命保険はこうして選びなさい』『年金はこうしてもらいなさい』などがある。

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