• ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

「友愛」という甘い響きは、進取の気性を失わせる

権益の調整しか能がない政治家は、もういらない

  • タナカ(仮称)

バックナンバー

2010年3月31日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 前回、「世の中、何が起こるか分からない」と申し上げました。

 霧の中でどこに林檎の林があるか分からないなら、思いつくすべての方向に誰かが行ってみればよいのです。林が1つであれば誰か1人が、2つあれば2人が発見できるでしょう。

 その他全員は失敗しますけれど。

 この時、成功した1人ないし2人は自分の「ヨミ」に応じて先行者利得を得るべきです。しかしながら、これは多くの失敗者の努力の上に成り立った偶然であると考えれば、排他的利益を主張すべきではなく、全体の厚生水準の向上にも役立てるべきです。失敗者も再起する機会を得て、今度は李の林を探しに出てもよい。

 そうした相互扶助的社会システムを構想することが、今、必要なのだと思います。

「視点の固定化」が可能性の芽を摘む

 それは「友愛」社会じゃないかって? いえいえ、逆です。「友愛」社会は、排他的利益を固定化しようとするベクトルが強く働くからです。視点の固定化をもたらし、この国を「一つ目小僧」の巣窟にしてしまいます。

 1つ、例示しましょう。Qセルズ(ドイツ)の創業は1999年、サンテックパワー(中国)の創業は2001年です。いずれも、言わずと知れた太陽光パネルの世界的メーカーで、日本のシャープや京セラといった、技術力に優れ資本も潤沢な日本のエスタブリッシュメントを、シェアの面であっさり抜き去りました。

 シャープが世界シェアトップから陥落した時、「シリコンの調達がボトルネックになった」「政府の支援策が失速したことが主因」と説明されました。しかし、世界市場の将来性に着目していたら、国内の支援制度が失速しても増産計画は建てられたでしょう。中期的な増産計画が前提になれば、原料確保に配慮していたでしょうから、ある時シリコンが足りないことに気がついた、ということも起こらなかったのではないでしょうか。

 つまり、本質的な問題は、そこにありません。寡占状態にある大手企業の幹部の「ヨミ」というのは、当たることもあれば、外れることもある、ということが問題なのです。

 なにをアタリマエのことを?

 ではこれを、国家として判断の多様性が欠如している構造が問題、と言い直したらどうでしょう。それが一つ目小僧の呪縛です。

 太陽光パネルは1つのジャンルに過ぎません。「風力発電のほうが太陽光より普及が早く低コストである」と言われています。ここでも日本は遅れをとっています。あるいは太陽熱発電。日本政府はサンシャイン計画で実証実験を行い、あまり見込みがないとして放棄しました。何年も前に、資源エネルギー庁の関係者に「太陽熱も有望じゃないの?」と訊いたことがあるのですが、「以前に研究してダメだったからね・・・」と仰っていました。ちなみに、この方は環境問題に造詣が深く、クリーンエネルギー推進派に入れてもよいと思われる方です。

 少し前、日経ビジネスオンラインで、太陽熱発電の技術に日本政府が数億円を出さず、結局アブダビに特許を売られてしまった、との記事を見ました。ここでも同じことが起きています。

 少数かつ視点が同じ専門家の「卓見」に依存した意思決定。エリートの蹉跌。それが可能性の芽を摘んでいくのです。いろんな考え方でいろんな方法を実践する人がたくさんいれば、風力発電や太陽熱発電を手掛け、結果として成功した人がもっとたくさん現れたかもしれません。

日本人が無個性民族なんて迷信だ

 では、何と言えば。

コメント21件コメント/レビュー

どなたかが、民主党支持した人の意見を!とありましたので一言。筆者はそれでどうするのが良いのかよく分かりません。しかし民主党はおっしゃるとおり見事に、しかも徹底して期待を裏切りました。やることなすこと選挙対策であり労組・日教組への利益誘導それも借金を増やしてまでです。組合幹部は北教祖のように組合員に有無を言わせない絶対君主制のような組織造りに腐心し、それが強くなれば改革も進歩も止まり、かっての国鉄のようになるのです。このままでは国が滅びるのです、恐ろしいことです。そういう意味でも参議院選挙はとても大事な選挙です、私達が制裁を下す手立ては選挙しかありません。皆さん立ち上がりましょう!(2010/03/31)

「幸福達成計画「やちよ文明構想」」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

どなたかが、民主党支持した人の意見を!とありましたので一言。筆者はそれでどうするのが良いのかよく分かりません。しかし民主党はおっしゃるとおり見事に、しかも徹底して期待を裏切りました。やることなすこと選挙対策であり労組・日教組への利益誘導それも借金を増やしてまでです。組合幹部は北教祖のように組合員に有無を言わせない絶対君主制のような組織造りに腐心し、それが強くなれば改革も進歩も止まり、かっての国鉄のようになるのです。このままでは国が滅びるのです、恐ろしいことです。そういう意味でも参議院選挙はとても大事な選挙です、私達が制裁を下す手立ては選挙しかありません。皆さん立ち上がりましょう!(2010/03/31)

私も日本が日本らしさを失ったのは、明治政府の政策が原因と考えています。当時の時代がそうさせた部分もありますが、日本文化を否定し、「鹿鳴館」に象徴される極端な西洋文化崇拝は、日本がアジアの内に存在する国であることを忘れようとするものでした。これに対し江戸時代の教育の第一は漢学にありました。「素読」によって幼少期に哲学的思考を叩き込まれたのです。ここから生まれた素養が日本人を日本人たらしめていたのだと思います。そういった中から「命もいらず,名もいらず,官位も金もいらぬ人は始末に困るものなり」と言われた山岡鉄舟のような人も出てくるのではないでしょうか。吉田茂首相が「人と人との事ならば全て漢籍に書いてある。」と仰っていますが、この人も少年期に漢学をみっちり教わった方でした。仏教もそうですが、自己を見つめ、自分で考え、人を頼らず、自己を磨き、高い理想をもち、そうして高めた自分を世の中に役立てる。それと同時に自分がつかんだものを次の世代に伝えていく、そんな思想が漢学を学ぶことによって培われると思います。自立した個人個人の集合体としての組織や国家は、魅力的で、多様で、力強いと思います。(2010/03/31)

筆者の分析主張は日本政治・民度前進のための貴重なご意見と思います。使命の終わった自民党には、十分な反省期間が必要と思われます。国民は、民主党政権に部分的に、国民の期待に反する前政権時代の遺物的内容が見られても、育成的視点も必要ではないでしょうか。多分、鳩山政権の支持率が大幅に低下しても、民主党に対する支持率がそれほど低下しない点は国民がその点を理解しているとも考えられるのではないでしょうか。自民党政権のマイナスは、象徴的に日本が世界一の財政赤字(1000兆を越す)ダントツになったことに現れていると思われます。もっと早い段階で、財政が黒字になった時点で赤字解消に手を打っておけば少なくとも欧米並みは維持できていると思われます。(2010/03/31)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

日本の経営者は、経験を積んだ事業なら 失敗しないと思い込む傾向がある。

三品 和広 神戸大学教授